ICT Vision 2030
ICT Vision 2030
未来を創造し世界で輝く
グローバルイノベーター
を育てる高専
—Shine in your own way—
はじめに
国際高等専門学校(ICT)は、前身である金沢工業高等専門学校が築いてきた60年に渡る教育研究基盤を礎とし、新たな教育目標のもと時代とともに進化発展しました。授業は原則英語で行い、1・2年生は白山麓キャンパスでのボーディングスクール(全寮制教育)、3年生は海外留学を経験し、4・5年生は金沢工業大学(KIT)と連携した共創教育(ICT/KITスクールシステム)を通じて、世界で活躍できる理工系人材の育成に取り組んでいます。
これまでの国際高専としての8年間の教育成果を踏まえ、2030年に向けて、私たちは「ICT Vision 2030」を掲げ、さらに進化した高専教育の実現を目指します。
教育目標
グローバルイノベーター
を育てる
ICT Vision 2030が描くグローバルイノベーター(世界で活躍できるエンジニア)とは、理工学の知識を使って問題を発見し、解決策をカタチにするとともに、国際共通語である英語を駆使して仲間と共に新たな社会価値を創出できる人を指します。
また本校では、自身の考えを日本語と英語で説明できる力も身につけます。
そして、グローバルイノベーターは、多様な文化や価値観を尊重しながら、より良い社会をつくるために行動できる力を持つ人です。
1. グローバルイノベーターに必要な資質とは
グローバルイノベーターに必要な能力は、「行動力」「社会性」「協働力」「多様性」「知的成長」に集約できます。ICTでは、グローバルイノベーターは以下に示すような能力を備えるとともに、これらを日本語と英語で表現し実践できる人と考えています。
- 挑戦と創造力 (新しいことに挑戦し、アイデアを形にする力)
- 社会貢献と倫理観 (社会に役立つことを考え、正しい判断ができる力)
- 協働とコミュニケーション力(仲間と協力し、わかりやすく伝える力)
- 多様性理解と自己表現(いろいろな文化や価値観を尊重し、自分の考えを表現する力)
- 科学的思考と継続的学び(事実に基づいて考え、学び続ける力)
2. 理工系リベラルアーツ教育の進化
考える力とつくる力を育てる教育
不確実性が高まる社会において、教育の中心は単なる知識の獲得ではなく、問題発見・解決の思考方法やそのプロセス、そして自ら考える力を育むことにあります。
ICTでは、AI・IT・モノづくり・ビジネスの基礎を学び、創造的なチーム活動を通じて問題解決力を養う「エンジニアリングデザイン」を柱に、英語による理工学思考力を育む「English STEAM」、地域創生活動などを通じて人間力を鍛える「課外活動プログラム」を統合・拡張した、以下に示すような理工系学生のためのリベラルアーツ教育を実践します。
- 問題を発見し、解決策を考える力を育てます。
- 英語でリベラルアーツおよび理工学を学び、世界の人々と協働できる力を養います。
- STEAM教育により、理工学の幅広い知識・スキル・感性を修得します。
- SDGsを基盤に、さらに未来志向の社会的課題に取り組みます。
- 「エンジニアリングデザイン」を通じてアイデアをカタチにする手法を学びます。
- スタートアップの概念から革新的な技術やビジネスモデルを生み出す手法を学びます。
- 工学教育の世界標準であるCDIO(Conceive-Design-Implement-Operate)の理念を取り入れた社会実装型教育を展開します。
3. グローバル教育のさらなる充実への挑戦
国内外で学ぶ経験を
- 教員の約半数が外国人である強みを生かし、英語を「道具」として使いこなすとともに、世界の人々と協働できるコミュニケーション力を身につけます。
- 1年間の海外留学を通じて、異文化を体験するとともに、海外で学べる専門分野を広げるため、新しい留学プログラムを開拓します。
- 正課授業のみではなく、課外活動やコトづくりも英語で行います。
- 夏季休暇期間などを利用した短期海外留学プログラムを充実させます。
- 海外の学校や企業との提携・交流を広げ、国際的な視野を育むために、長期海外インターンシップ(コーオプ教育)などの体験型プログラムを推進します。
- ユネスコスクール加盟の利点を活用し、世界的な学校ネットワーク「ESD(持続可能な開発のための教育)推進校」との交流を進めます。
- 卒業後に海外の大学へ進学する学生への支援強化、国外企業への就職などグローバルに活躍できる人材を育てます。
- 海外渡航が難しい場合でも、オンラインで海外の学生と学ぶ仕組みや国際共同授業を通じて、世界中の学生とリアルタイムで学び合うことができる、オンライン国際交流プログラムを開発します。
4. ICT/KITスクールシステムの活用
未来のエンジニアを育てる仕組み
- 1st Stage:1・2年生は、自然豊かな白山麓キャンパス(ボーディングスクール)で学びます。
- 2nd Stage:3年生は、1年間の海外留学・ホームステイを経験します。
- 3rd Stage:4・5年生は、KITの研究室へのインターンシップまたは企業インターンシップに参加します。
- 4th Stage:国内や海外の大学に編入学し、高度な研究環境でイノベーションプロジェクトに取り組みます。
特に、KITに編入学を希望する学生は、ICT(5年間)と卒業後のKITでの3・4年次(2年間)と大学院博士前期課程(2年間)による9年一貫教育を通じて、「グローバルイノベーターの育成」を推進する「ICT/KITスクールシステム」を活用することができます。
5. 学生と教職員が成長できるラーニングコミュニティづくり
多様性を大切にするキャンパスライフ
ラーニングコミュニティとは、学生と教職員が主体的に学び合い、人間力を高め合う場です。このコミュニティでは、個性と多様性が尊重され、活気と彩りに満ちた以下に示すようなキャンパスライフを創造します。
- 入学から卒業・修了までをしっかりサポートする仕組みを整えます。
- 留学生には日本語教育支援を行います。
- いろいろな国や文化の異なる仲間と学ぶダイバーシティが確立された学びの場をつくります。
- 教職員も学生と共に学び続ける姿勢を大切にします。
- 地域と連携したプロジェクトを通じて、社会実装への取り組みに貢献します。
おわりに
ICT Vision 2030では、2018年にスタートした日本国内で唯一、英語で授業を行う高専教育研究をさらに進化させ、未来をつくるグローバルイノベーターを育てていきます。皆さんが「挑戦してみたい!」と思えるような学びの場を、ICTはこれからも提供し続けます。

