特色ある学び [科目紹介]
Characteristics of ICT

国際高等専門学校では、工学に必要な基礎知識から、社会実装を見据えた専門スキルまで、体系的なカリキュラムを提供しています。
ここでは、本校の学びの特色を分野別にご紹介します。
一般科目
理工学の基礎となる知識だけでなく、多様な背景を持つ人々と協働するための言語運用能力や、技術者としての素養を身につけていきます。
言語・人文・社会
英語、歴史文化、国語(日本語)の3分野を柱とし、国際的な視野と言語力を総合的に育成します。
英語
英語を単なる知識としてではなく、ツールとして使いこなすための科目が充実しています。
例:「英語(リーディング・ライティング)」
本科目は、習熟度に応じてクラス分けを行います。上級クラスにおいては、より学術的な教材を用い、読解力と記述力を統合した高度な学習を実施します。標準レベルのクラスでは、リーディング授業において読解スキルの基礎を確立し、多読や速読を重視した環境における活用を通じて、語彙力・読解力・読解速度の向上を目指します。ライティング授業においては、学術的な文章作成に必要な論理的構成力を培うとともに、英語による記述を通して自身の考えを効果的に表現・共有する能力を養成します。
歴史文化
1年目には近現代史を世界的な視野で捉え、現代社会の諸問題がどのように形成されたかを考察します。さらに、白山地域の歴史文化や自然環境を学び、地域の課題を理解し、解決策を探る実践的な視点を養います。2年目の社会科学では、地理と歴史を軸に国際関係を分析します。
国語表現
実社会で求められる国語の知識と技能を身につけます。評論や小説など多様な文章を読み、読解力を養うとともに、プレゼンテーションや小論文作成などの活動を通じて、論理的な思考力と豊かな表現力を育成します。
日本語
第二言語として日本語を学習する学生を対象としたクラスです。自己のニーズに応じた具体的な到達目標を立案し、その達成に向けて計画的な学習を行います。学習過程において、進捗状況、理解度および学習意欲に関する定期的な自己評価を実施し、必要に応じて学習方略や目標設定の再構築を図ります。こうした一連のプロセスを通じて、言語運用能力を養成するだけでなく、自律的学習能力や省察的思考といったメタ認知スキルの育成も目指します。
自然科学
工学の基礎となる「数学・物理」に加え、物質の性質を探求する「化学」、生命現象を解明する「生物」を学びます。
自然界の法則を理解することで、柔軟なエンジニアリングの発想を養います。
数学
工学の基礎となる「解析学(微積分)」や「代数学(線形代数)」を重点的に学びます。関数の極限や連続性、微分・積分といった概念は、変化する現象を記述するために不可欠であり、ベクトルや行列は3次元空間の理解やAIのデータ処理の基盤となります。
物理
力と運動の関係を学ぶ「力学」から始まり、エネルギー、運動量、振動といった概念を理解します。さらに、電気回路や電子デバイスの基礎、エネルギー変換を扱う「熱力学」へと学習を広げます。 授業では、物理現象を数学的にモデル化して解析する力を養うとともに、実験などを通じて理論と現実の現象を結びつける実践的な理解を深めます。
化学
「物質とは何か」という根源的な問いから始まり、原子の構造、周期表、化学結合といった基礎を学びます。さらに、化学反応におけるエネルギーの移動(熱化学)や、反応速度、有機化合物の性質などを学習し、バイオテクノロジーや新素材開発、工業的プロセスなど、工学分野への応用を見据えた知識を習得します。実験やグループワークを多用し、観察データから論理的に結論を導き出す科学的探究プロセスを重視しています。
専門科目
共創科目
ユーザーの視点に立ち、新しい価値を創出するプロジェクト型学習(PBL)です。1年生から4年生まで続く「エンジニアリングデザイン」科目を通じて、日常生活の身近な問題から社会課題まで、段階的に視野を広げながら解決策を創造します。
エンジニアリングデザインⅠ~Ⅳ
4年間を通じてデザイン思考とエンジニアリングのプロセスを実践的に学び、イノベーションを起こす力を養います。
1年生:
身近な課題解決とデザイン思考
日常生活や身の回りの環境における問題を発見し、解決策を創造します。デザイン思考のプロセス(共感、定義、アイデア出し、プロトタイプ作成、テスト)を実践し、3Dプリンタなどのデジタルファブリケーション機器を用いてアイデアを素早く形にする(ラピッドプロトタイピング)手法を学びます。
2年生:
地域社会への実装
キャンパスがある白山麓地域をフィールドに、農業ビジネスや獣害対策など、実際の社会課題に取り組みます。ユーザーリサーチを通じて真の課題を定義し、AIやIoTなどの技術を活用して、地域に適した解決策を提案・実装する力を養います。
3年生:
国際的視野の獲得
ニュージーランド留学中に実施されるプロジェクトです。異文化の環境で、英語によるコミュニケーションを通じて工学的な課題解決に取り組みます。
4年生:
技術の統合と社会的インパクト
地域社会の課題をテーマに、データサイエンス、情報工学、ロボティクスなどの専門知識を結集して解決に取り組みます。高度な技術を駆使して社会的インパクトを伴う新たな価値を創出することを目指します。また、計画的に開発を進めるプロジェクトマネジメント能力を磨きます。
※5年生では、これらの経験を基盤として「スペシャリストフォーカス」区分の「専門ゼミ」へと発展し、より専門性の高い研究開発に取り組みます。
ITリテラシー
現代のエンジニアに必須となるコンピュータ活用能力と、データを扱うためのプログラミングスキルを実践的に習得します。
例:コンピュータスキルズ(Computer Skills)
1年次では、文書作成やデータ分析、画像・イラスト作成、3D CADによるモデリングなど、デジタルツールの活用法を幅広く習得します。2年次からはプログラミング学習に重点を置きます。変数、演算、条件分岐、ループといったプログラミングの入門から、オブジェクト指向などの応用概念までを学びます。座学だけでなく、実際にコードを書く演習を繰り返し行うことで、ロボット制御やAI開発につながる論理的思考と実装力を確実に身につけます。
工学基礎
専門科目の中心となる「ロボティクス・情報」、「AI・データサイエンス」、そしてこれらを支える「数学」の3つの柱で構成されています。理論と実践を行き来しながら、エンジニアリングに必要な基礎力を着実に身につけます。
ロボティクス・情報
例:ロボット工学基礎
センサ、アクチュエータ、機構、制御プログラムといったロボットの基本構成要素について学びます。ライントレースロボットの制御演習を通じて、部品設計からプログラミングによる制御までの一連の流れを実践的に習得します。
例:コンピュータサイエンス基礎(Fundamentals of Computer Scienc)
コンピュータのハードウェア構成やソフトウェアの役割、ネットワーク通信の仕組みを基礎から学びます。2進数・16進数への変換やアルゴリズムの基礎、オペレーティングシステム(OS)の構造、さらには情報セキュリティの基本概念まで、ICTの基盤となる知識を幅広く習得します。
AI・データサイエンス
現代のエンジニアに必須となる、データを価値に変える力とAI技術の基礎を養います。
例:AI基礎
人工知能(AI)の歴史から、機械学習(教師あり・なし学習)、ニューラルネットワーク、ディープラーニングの原理までを包括的に学びます。画像認識や自然言語処理などの具体的な応用例に触れながら、AIが社会に与える影響や倫理的な課題についても考察します。
例:データサイエンス基礎
データの集計方法、正規分布、相関、線形回帰分析など、データ分析の基本手法を学びます。講義だけでなく、PythonやExcelを用いた演習を通じて、実際にデータを処理・分析するスキルを身につけます。
数学
物理現象や工学的な課題を数理モデルとして捉え、解決するための道具としての数学を学びます。
例:数理工学
代数学や微積分学の知識をベースに、エンジニアリングの問題解決に直結する数学を学びます。微分方程式を用いたモデリング、行列を用いた計算、ラプラス変換による制御工学への応用など、工学的な文脈で数学を使いこなす力を養います。
スペシャリストフォーカス
5年間の学びの集大成として、ロボティクス、情報といった専門分野を極める領域です。本校では、アイデアを社会実装できるエンジニアを育成するため、「プログラミングによる実装力」と「分野横断的な研究開発力」を軸に専門性を高めます。
プログラミング
今やエンジニアにとっての必須であるプログラミングを、単なる知識としてではなく具体的かつ客観的に評価可能なスキルとして重視しています。そのため、高学年においても3系統のプログラミング科目を配置し、ハードウェア制御からソフトウェア設計まで、目的に応じたコードが書ける高度な実装力を養います。
例:システムプログラミング
ハードウェアに近い機能を利用するプログラミング技術を学び、システム全体の挙動を制御するスキルを磨きます。
例:ロボットプログラミング
センサー情報の処理やアクチュエータの制御アルゴリズムを実装し、自律的に動くロボットシステムを構築するための実践的なコーディング技術を習得します。
専門ゼミ:分野横断型の研究と創造
一般的な高等専門学校の「卒業研究」に相当する「専門ゼミ」では、教員の指導のもと、各学生がテーマを設定して探求を行います。 最大の特徴は、「専門ゼミ(情報)」と「専門ゼミ(ロボティクス)」の両方同時に所属することが可能な点です。これにより、単一の分野に留まらず、「AI技術を搭載した独自のロボットの開発」のように、情報とロボティクスを高度に融合させたイノベーティブな研究に取り組むことができます。

