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第15回 関数グラフアート全国コンテスト 最優秀賞と優良賞を受賞しました。 National Function Graph Art Contest

第15回関数グラフアート全国コンテストのカンファレンスが、8月24(土)東京理科大学で行われ、グローバル情報学科4年次(J4)前川千乃(まえかわ・ゆきの)さんの作品「猪突猛進」が最優秀賞を受賞しましたた。更に、電気電子工学科4年次(T4)樋爪一貴(ひずめ・かずき)さんの作品「きれいな星を描きかった」が優良賞を受賞しました。

樋爪一貴さん(4年)

前川千乃さん(4年)

関数グラフアートとは、パソコンやグラフ電卓の画面上に1次関数や三角関数など多様な関数を用いて絵を描くアート・パフォーマンスのことで、同コンテストでは、アート作品の美しさ(芸術性)に加えて、関数の使い方の巧みさ(数学力)が競われます。

今回は、全国の中・高・高専生また、モンゴルから3高専から約1,300人が応募し、1、2次の書類審査を経て選ばれた17人が、最終審査のカンファレンスで口頭発表、ポスター発表が行われました。前川さんは最優秀賞を受賞した先輩の作品に刺激を受け、もともと絵を描くことが好きなこともあり、デザインに力点をおいて作品の制作に自主的に取り組みました。

花札の「萩に猪」をモチーフとして、その中にオリジナリティを追求しました。カードを突き破って外に飛び出してくる猪をデザインして、それを関数グラフアートの作品として仕上げました。作品においては、萩→猪→花札の順に描画することで、その重なりの中に奥行感を表現し、猪の描画では、リアリティを追求し、正葉曲線・指数関数・2次関数の曲線の丸みを生かしつつ、曲線で凜々しさを表現する工夫がされていました。また、花札の独特な模様も、コーサインのグラフやインボリュート曲線をうまく使って表現し、その伝統的な図案のモチーフが分かる色使いをするなどの細やかな工夫がされ、伝統的図案の中に斬新さがうかがえる作品でした。

また、カンファレンスでは、中学生やその付き添いで会場に訪れた保護者の方々に分かりやすく、2カ月以上にわたった制作活動の試行錯誤の過程や、その結果で分かった関数とそのグラフとの関連を発表しました。

結果、躍動感のある作品のデザイン性と描画での工夫が素晴しいとの評価とともに、その工夫をわかりやすく説明した点も高く評価され、今回の最優秀賞となりました。

また、優良賞の樋爪さんの作品は、五芒星を一つの極方程式で表現したものです。会場で、樋爪さんは、5本の円の接線で条件の五芒星が描けることを糸口に、星を示すには、円の接線の極方程式で、そのグラフ上の点の動径OPの長さの変化(周期性)に注目して、極方程式が示す直線上の点Pの動径の長さrにどのような手法で星となる周期性を織り込んで、その結果として一つの極方程式で五芒星を描けるようにしていったかの過程を、発想とその思考過程を順を追って、分かりやすく発表しました。その結果、数学としての解析力が高く評価され、「優良賞」を受賞しました。

HOMENews第15回 関数グラフアート全国コンテスト 最優秀賞と優良賞を受賞しました。

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