国際高専:国際高等専門学校

第56回 卒業式 56th Commencement

56th Commencement

国際高等専門学校第56回卒業式が令和432日午前10時より工大学園の多目的ホールで挙行されました。金沢工業高等専門学校に入学して国際高等専門学校を卒業した二つの校名のもと学んだ最後の学生たちの卒業式でした。新型コロナウイルス感染の終息をまだ見ぬ状況のため、式は去年同様、式の規模は縮小されました。また育友会会長以外の来賓、在校生の出席が無く家族の参加人数も各二名までと規制の多いものとなりました。校内や県内の感染者数などを注視しながらオンライン形式の式をも準備してきた教職員にとって規模縮小であっても対面での式を実施出来たことは不安の中に見い出した喜びでした。思えば4年生のシンガポール修学旅行の中止、その代替案として浮上した九州地方への国内修学旅行の中止、部活動の制限、卒研での仲間たちとの活動時間の制限などコロナ禍に振り回された彼らのことを思うと胸が痛みます。しかし苦しいことにも耐え笑顔と感謝につつまれた卒業式に臨んだ彼らをみつめていた教職員は胸があつくなったものです。

向井 守副校長の開会の辞で式は始まりました。卒業証書授与では電気電子工学科23名、機械工学科23名、グローバル情報学科23名の名を担任教員である南出 章幸教授、坂井 仁美准教授、井上 恵介准教授によって紹介され、電気電子工学科の飯干 勇輝さん、機械工学科の中田 晴也さん、グローバル情報学科の戸澗 いずみさんが各クラスを代表して校長から卒業証書を受け取りました。賞状授与では、5か年間優等賞を6名が受賞し、電気電子工学科の木下 豪心さんが代表して校長より受けました。5か年間皆勤賞を15名が受賞し、機械工学科の宮本 和さんが代表して檀上で校長から受け取りました。5か年間精勤賞は13名で、代表のグローバル情報学科の木下 萌花さんが檀上に上がりました。続く5か年間功労賞は3名が受賞し、代表の機械工学科の坂西 柳乃助さんが校長から受け取りました。そして学会賞として電気電子工学科の飯干 勇輝さんに電気学会北陸支部優秀学生賞、機械工学科の中田 晴也さんに日本機械学会畠山賞、グローバル情報学科の戸澗 いずみさんに情報処理学会北陸支部優秀学生賞が贈られました。

引き続きルイス・バークスデール校長が、卒業生たちが想像力や独創力、あきらめない気持ちを持ち、先見の明と幅広い理解力を持ち、変化し続ける世界の中で生き抜くだけでなく世界をより良くしようと挑戦する人々のリーダーとなることを信じていると励まし讃えました。泉屋 吉郎理事長は本校の建学理念の高い志を思い起こし、それを基盤としてより高い志を自らが持ち、さらなる自己実現を目指してほしいと餞の言葉を文書にして卒業生に贈りました。ただ一人来賓として参加をした育友会会長の畠中 義典氏はコロナ禍のためつらく残念な日々を耐えに耐え、たくましく成長した卒業生を讃え、これからの時代、国際的な活躍をし、我が国の技術力を高める原動力となるよう活躍を期待すると彼らの将来を祝福しました。

続くお礼の言葉では機械工学科の西川 寛武さんがコロナ禍で、余儀なくされたオンラインの授業の後、久し振りにクラスメートや教員たちと再会した喜びや本校での学びと様々な経験を心の糧として社会に踏み出し貢献していく意志と新しい国際高専が金沢高専の校風、伝統を受け継いでいくことへの期待を述べ5年間を指導した教職員に感謝して締めくくりました。その後グローバル情報学科の曾澤 智大さんが卒業記念品目録を校長に手渡しました。今年の記念品は車椅子二台と空気清浄機一台でした。

会場は凛々しいスーツ姿、伝統的な紋付袴姿、そして艶やかな中振袖や二尺袖に袴姿の卒業生と喜びあふれる保護者、そして教職員の心が一つになったひとときでした。卒業生の今後が豊かで幸多いものとなることを心から願うばかりです。

HOMENews第56回 卒業式

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