国際高専:国際高等専門学校

4年生 エンジニアリングデザイン最終発表会 Fourth-year students' Engineering Design final presentations

2023年118日(水)、4年生によるエンジニアリングデザイン最終発表会が金沢キャンパスの合同講義室で行われました。エンジニアリングデザインは国際高専のものづくりの根幹をなす科目で、6名が後学期に行った研究活動をそれぞれ紹介しました。

田中 杏奈『Raspberry PiRFIDを用いた優先座席の問題解決』

田中さんはバスや電車の優先座席を必要としている人が乗ってきても気付かれない問題点に着目し、これらの人が持つヘルプマークにRFIDを埋め込むことによって光って報せるシステムを考案しました。使用したのはRaspberry Piとプログラミング言語のPythonで、RFIDを認識して乗客を数えるシステムを構築しました。今後導入したいものとしてウェブカメラと接続し乗客数を把握、RFIDのデータと比較するシステムと述べました。

 

徳山 美結『保護猫との暮らしVRの開発』

徳山さんはコロナ禍のステイホームによって猫需要が高まっている現状を知り、保護猫の引取りを検討している家庭のために猫との暮らしをVR体験できるプログラムを開発しました。バーチャルな部屋をUnityで作成し、体験者を追尾したり、くつろいだりする猫を導入しました。近年、毛色による猫の性格の違いが研究されており、このデータを活用することで飼い主が自分に合った猫を発見する活用法も期待しています。

 

種村 真央『ファジーロジックを使って気持ちのリフレッシュ』

種村さんは都会の暮らしに疲れた人々に、自然が豊かな地方へ足を運んでもらうためにファジー理論を使って目的に合った観光地を発見できるプログラムを開発しました。「アウトドア派ですか?」など、ユーザーに「Yes」「No」で答えられる質問をしていき、登録されている観光地の特徴から答えを割り出していきます。今後の課題としてはプログラムの細かい修正や、ユーザーが自ら観光地を追加できる機能の導入と述べました。

 

畠中 義基、佐藤 俊太朗、井上 武虎『NHK高専ロボコン』

畠中さん、佐藤さん、井上さんは参加した高専ロボコンの担当箇所について報告を行いました。畠中さんはリーダーとして行ったチームのスケジュール管理、ロボットの設計および製造について話しました。手応えがあった部分としては自ら設計・製造を行ったバネ式と呼ばれる射出機構を挙げ、改善できる点としてはスケジュール管理や、素材の強度などの経験不足としました。

佐藤さんはロボットの回路を担当し、使用したモータや電源、設計・製作した回路について話しました。必要スペックに合わせたパーツ選びや、回路を設計する経験を成果とする一方で、来年度も挑戦するなら回路のスペアを準備し、ノイズを減らすためにケーブルの配線を改善したいと述べました。

ロボットの制御を担当した井上さんは、3つのオムニホイールを使用した移動と、紙飛行機を射出するローラー式システムなど、実例を挙げながらプログラミングで使用した数式やシステム図を紹介しました。

学生の発表後、司会を務めた林道大教授は「ものづくりが大変だとわかっただけでも収穫」「母国語以外での発表に挑戦をした者もいて素晴らしい」「来年もよりよいものづくりをして欲しい」とコメントしました。

HOMENews4年生 エンジニアリングデザイン最終発表会

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