国際高専:国際高等専門学校

白山麓校舎前の休耕田が地域課題解決の実践フィールドに。 AIを活用した獣害対策システムのプロトタイプを構築。 学生により栽培された”紅はるか”は道の駅で人気を博す

国際高専には問題発見解決型の授業として「エンジニアリングデザイン」があります。「エンジニアリングデザイン」では、ユーザーの視点に立って何を解決するべきか問題点を明確にし、物やシステムなどプロトタイプを作りながらアイデアを生み出していきます。工学教育の世界標準であるConceive(考え出す)→Design(設計する)→Implement(実行する)→Operate(運用する)を実践する国際高専オリジナルの授業です。今年はテーマの一つとして、AIを活用した獣害対策システムの開発に2年生が取組みました。

国際高専では、昨年、課外活動の一環で、白山麓キャンパス校舎前にある休耕田を使い、学生がさつまいもを栽培していましたが、サルにより収穫のほとんどを奪われました。金沢工業大学と連携して、大学の研究室で試作された獣害対策ロボットを休耕田で試してみましたが、風などで動きのある自然を背景にした場合、動物の認識率が低いことがわかりました。そのため、今年は、「エンジニアリングデザイン」の授業のテーマとして、AIを使って自然の中でもサルなどの動物を認識できるシステムの開発を行うことにしました。農作物の被害は全国的な課題となっており、獣害対策システムの開発は同様の課題を抱える他地域にも応用できるため、社会的にも注目されている取り組みとなっています。

今年はコロナの関係で前学期は屋外での活動がなかなかできなかったため、授業では約2,000枚のニホンザルの画像をシステムに学習させ精度を高めました。11月に入り、校舎外でのフィールドワークも開始し、実際のサルを動画で撮影し、それを学習させることでシステムの精度をより高める取り組みも始めています。白山麓ではサル等の動物を追い払う際に、花火等を用いています。授業では最終的に、畑にサルが侵入した場合に、所有者のスマートフォンに知らせるシステムの構築を目指しています。

 

また国際高専では、エンジニアリングデザインの授業と並行して、今年4月から地域の方々と連携した「愛・AIいもプロジェクト」も発足させています。休耕田の増加はサルやイノシシが人里に出没し畑を荒らす要因の一つになることから、国際高専生4名が糖度の高いさつまいもとして知られる紅はるかを栽培に取り組み、高付加価値栽培による白山麓発のブランド化を目指しています。プロジェクト名にある”AI(あい)”は人工知能のAIを意味しています。

今年度は画像認識システムの構築が間に合わなかったため、電気柵を使った対策を実施。栽培した紅はるかの9割以上を収穫できました。収穫した紅はるかは、白山麓キャンパスの真向かいにある道の駅瀬女で販売したところ、すぐに在庫がなくなるほどの人気を博しました。

国際高専では次年度以降、休耕田での作物栽培に、自分たちで開発した獣害対策システムを運用することで、システムの精度を実践的に高めていく考えです。

国際高専 愛・AIいもプロジェクトについて

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