物語創作に挑戦!

 こんにちは。国語科目担当の黒田です。2年生の国語表現ⅡBで物語の創作に取り組みましたので、作品をいくつかご紹介します。
 今回の授業では、物語をいきなり書き始めるのではなく、授業1回目に主人公の経歴や性格をキャラクターシートに書き、2回目に主人公の抱える問題がどのように解決されるのかをストーリーマップに書き、3回目にようやく本文執筆にとりかかりました。教材のキャラクターシートは大塚 英志『キャラクターメーカー』(アスキー新書、2008)、ストーリーマップは山本 茂喜編著『「ストーリーマップ」で国語の授業づくり』(東洋館出版社、2014)を参考にして作成しています。

 贄田 耀さんの作品『燻製された友情』は、ベーコンをこよなく愛する主人公クリス・P・ベーコンが「全人類ベーコン化計画」を謀るのですが、友人の焼豚男とサル・S・チョリソーが止めに入って正気に戻り、事なきを得るという物語です。主人公の倒錯した願いが友人に阻止され友情が深まるという結末もいいし、戦闘場面(?)のテンポもいいし、他の学生からも評価が高かった作品です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 中澤 琉月さんの作品『スター・ヴォイジャーズ』は、主人公が自分の星を失った宇宙人という設定です。キャラクターシートの段階で物語が壮大になりすぎそうだったので、まずは地球に降り立つ場面を書くことにしました。そして、ストーリーマップを書く段階で、主人公を警察犬に変身させることを思いついたそうです。SF風の凝った設定で、続きが読みたくなります。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 安田 萱さんの作品『ひとりと一匹』の主人公は湖畔に住むお爺さんです。妻を亡くしてから生きているのか死んでいるのか分ないような感覚で毎日を過ごしていますが、一匹の猫との出会いによって暮らしに小さな変化がうまれます。一筋の光が差し込むような、静かな、心温まる作品です。安田さんは物語の雰囲気に合った言葉を選ぶのが難しかったそうで、細部の表現にもこだわってくれました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 ほかにも、ユニークな作品がたくさんありました。作中に自作のラップ歌詞を添えたり、インスタの記念日ストーリーの例を画像で埋め込んだり、主人公に自分自身の悩みを投影させたり…少ない時間でしたが、みな集中して創作したようです。「セリフをいかに自然な感じにするかが難しかった。やはりプロはすごい」という感想をもった学生もいました。
 物語の創作方法は一様ではありませんが、今回の課題では、全体の構成を設計したり、細部の表現を調整したり、ものづくりに通ずる過程を体験できたかと思います。ものづくりを楽しむように、物語を楽しんでくれたらと思います。

黒田

 

Departure from ICT 出発前の記念撮影


Makada こんにちは、白山麓高専事務室の間加田 侑里です。
 2024年12月17日(火)~12月23日(月)、シンガポール理工学院の学生が金沢工業大学および国際高専を訪問する「第32回マイルプログラム」が開催されました。MILE(Mobile Intensive Learning Experience)Program(以下、マイルプログラム)は1989年から始まったシンガポール理工学院(以下、SP)との交流プログラムで、今回で32回目を迎えました。金沢工業高等専門学校の時代は修学旅行でSPを訪問し、SPからは学生をホームステイにて受け入れることでお互いの親睦を深めていた歴史があります。コロナ禍で交流ができなかった時期もありましたが、昨年度から再開され、今年度も10名の学生および2名の引率者が来校しました。
 前半は金沢工業大学国際交流会館で宿泊しながら、主に金沢工業大学の学生と交流を深め、後半は白山麓キャンパスに移動し国際高専の学生と生活を共にしました。

12月20日(金)白山麓キャンパス到着

 12月17日~12月20日の午前中までSPの学生たちは金沢工業大学で過ごした後、夕方から白山麓キャンパスに到着し、本校の学校紹介やキャンパス案内が行われました。その後、カフェテリアで夕食をとり、本校の希望者を対象とした1、2年生とアイスブレイクが開催されました。
 アイスブレイクでは、2つのゲームが行われました。まずは、「Mingo」というゲームです。このゲームでは、25個のマスにさまざまな質問が用意されており、相手に1つ質問をして、回答を得た場合、そのマスに相手の名前を記入していくというものです。質問の内容には、「辛い食べ物が好き」、「座りながら寝ることが出来る」、「日本の漫画が好き」などといったものがあり、学生たちはお互いに質問し合うことで自然に打ち解けることができていました。
 次にチームで協力してカップを積み上げていく「Building a Paper Cut Tower」というゲームか行われました。このゲームでは、各自が箸を一本ずつ持ち、相手と息を合わせてカップを掴み、カップを隣の机まで運びながらタワーを作り上げていくというものです。SPの学生と国際高専の学生たちは混合チームを組みました。スタートの合図とともに、学生たちはカップを掴む段階から苦戦し、何度も落としてしまう場面がありましたが、次第にコツを掴み、お互いに声を掛け合いながら協力してカップを積み上げていくことに成功していました。

12月21日(土)金沢観光

 この日は、1、2年生12名がSPの学生たちに金沢を案内しました。学生たちは2つのグループに分かれ、金沢市内へ繰り出し、英語での会話を楽しみながらショッピングや食事を満喫しました。SPの学生は日本の学生の嗜好を知り、一緒に体験することで親睦を深めることができたとの声がありました。異文化交流を通じて新たな視点を得ることができ、友情を育む貴重な時間になったようです。

12月22日(日) ヒノキ細工体験・さよならパーティー

 講師の指導のもと、石川県の伝統工芸品であるヒノキ細工のコースター作りを体験しました。国際高専の学生と共に日本語を英語に訳しながら、作品作りに取り組み、繊細な編み方を繰り返し出来上がった作品を愛おしそうに見ている姿が印象に残っています。
 また、午後にはさよならパーティーが開催されました。学生同士がお互いに自分の国や文化、歴史、学校の様子などをプレゼンし合い、理解を深める機会となりました。中でも伝統的な遊びを紹介し、皆で体験することで、楽しみながらお互いの親睦を深めることができました。

 今回の日本での経験はSPの学生たちにとって、とても大きな影響を与えたようです。SPの学生たちは日本の歴史や文化、そして日常生活に触れることで、新しい視点や理解を深めることができたと感動していました。特に、同世代の日本の学生との交流を通じて、言葉の壁を越えて心が通じ合う瞬間を体験し、異文化コミュニケーションの大切さを実感したようです。さらに、SPの学生たちは日本での経験を大切にし、将来の目標に向けて前向きに取り組みたいと、自分たちの学びに対する意欲を一層高めたようです。
 本校の学生たちも同様に、SPの学生との交流を通じて異国の文化や習慣を学ぶことで異文化理解が深まり、グローバルな視野がより広がったようです。また新しい友達をつくることで、国際的なネットワークが広がり、友情を築ける素晴らしい機会になりました。
 このマイルプログラムは、学生たちにとって異文化に触れることで新しい発見や成長の機会を提供し、学生たちの未来に大きな影響を与える貴重な経験になったことがわかります。学生同士がキラキラした笑顔で交流している姿が、今でも目に焼き付いています。このような交流プログラムを大切にし続け、学生たちに素晴らしい思い出や将来に通じる経験をして欲しいと思います。

@ictkanazawa

2024年12月20日(金)〜23日(月)、シンガポール理工学院の学生が国際高専白山麓キャンパスに滞在し、国際交流を目的とした「マイルプログラム」が実施されました🇸🇬🇯🇵日本文化体験や金沢市内•白川郷での観光、学生同士の交流を通じて親睦を深めました🤝🌟 #singaporepolytechnic #ict

♬ Lilac - Mrs. GREEN APPLE

間加田 侑里

 皆さんこんにちは。3年生の山本 明葵です。ところでこの記事を読んでいる皆さんは、ニュージーランドという国をどのくらいご存じでしょうか。本記事を読んでいるということは、これからICTに入学しようと考えている方もいらっしゃるかと思います。そこで今回は、私の旅行&留学の体験をもとに、ニュージーランドの魅力を紹介していきます。

 まず初めに、ニュージーランドといえば、美しい風景や壮大な自然が広がる国です。観光スポットは、基本的にアウトドアでのアクティビティーが充実しています。自然に触れるのが好きな方なら、楽しめることがたくさんあるでしょう。

 先日、ニュージーランドの夏休みに家族で旅行に行きました。最初に向かったのは、クライストチャーチから車で3時間のところに位置するテカポ湖。こちらの写真1は、道中で撮影した山道です。なんだかミネラルウォーターのラベル写真みたいですね。続いて、写真2 が本題のテカポ湖です。水がとにかく青い!天気が曇りだったのも忘れてしまうくらい、きれいな水色でした。

 翌日、アオラキ/マウント・クック国立公園で最も象徴的なハイキングコースであるフッカー・バレー・トラックをトレッキングしてきました。写真3はハイキングコースの終着地にあるフッカー湖で、その時に撮影したものです。なんと、夏でも氷河を見ることができます。とても美しく、水面が全反射して上下のどちらが湖面でどちらが空なのかわからなくなってしまいそうですね。

 他にも、高速ジェットボートで川を下るスリル満点のボートツアーへの参加や、写真4の火山活動により形成されたユニークな地形を楽しめるワイ・オ・タプ・サーマル・ワンダーランドにて、火山活動によってできた、まるでスライムのような湖「デビルズバス」など、様々な大自然スポットを満喫してきました。

 さて、ニュージーランドの魅力を少しでも感じていただけたのではないでしょうか。ここからは私の留学生活についてお話ししようと思います。学校は基本的に朝10時から 午後3時くらいまでで、なかなかホワイトと言っていいでしょう。現在は授業もほぼ終了し、ほとんどの科目の単位取得が終わり、エンジニアリングデザインの授業のみを受講しています。気になる単位取得の難易度ですが、ICTとほとんど変わらないと言えるでしょう。むしろ、数学に関してはICTよりも楽に突破できるかもしれません。要するに、オタゴポリテクニク(ICT3年生の留学先の学校)では、ICTで学んだ数学の範囲の復習が9割5分で、新しい内容は特にないということです。つまり、放課後や休日などのフリーな時間がたくさんあるということになります。私の場合は、学生が無料で使えるスポーツセンターで友達とバドミントンをしたり、近くの観光スポット巡りをしたりして充実した日々を送っています。

 留学といえば大変なイメージですが、ICTのニュージーランド留学は気楽に過ごすことができるので、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?

山本 明葵

ICT 3D Modeling Contest 2024

 みなさんこんにちは。物理科目担当の伊藤 周先生とエンジニアリングデザイン科目担当の林 道大先生より、今年度も行った「ICT 3D Modeling Contest 2024」について紹介したいと思います。
 「ICT 3D Modeling Contest」は白山麓キャンパスの1・2年生を対象にした、3DCADをテーマにしたコンテストです。国際高専では1年生からAutodesk Fusionという3DCADソフトを扱います。3DCADでモデリングして、3Dプリンタでパーツを出力して授業やプロジェクトに使います。そこで学生のモデリング技術の向上を目的としてコンテストが行われました。
 今回のテーマは「避難所に持っていきたいもの」としました。2024年1月1日の能登半島地震では多くの被災者が長い避難所生活を余儀なくされました。そんな状況を想像しながら何が必要かを考え、作品を作ってほしいという思いでこのテーマにしました。白山麓キャンパスの学生は夏休みの宿題として、作品を完成させて提出してくれました。複数の審査員による審査を経て、優秀賞(Excellence Award)として4名の学生が選ばれました。
4名の受賞者の作品とコメントは次の通りです。

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2年生 武田 洋子さん
タイトル:「シマエナガかんぱん−金平糖を添えて−」

制作時間:パッケージ約4時間 モデリング約8時間
こだわりポイント:パッケージ
小さいころに親しんだカンパンのパッケージに似せて、シマエナガバージョンのパッケージを制作しました。(裏の製品情報も改行まで忠実に作成しました。)
また本来のカンパンにいるキャラクターの色配置と似せてシマエナガを描いたところもポイントです。

モデリング
・カンパンの蓋の部分を曲げて作る際、サーフェス(*1)とシートメタル(*2)を駆使して作りました。
(方法が分からなかったので、去年のFusion講習会の時に教えていただいたフォーラムに質問したところ詳しく教えていただきました。)
・カンパンの模様は自作してそれを貼りつけて、より本物に近い質感を出せるようにがんばりました。
・パッケージをデカールで貼ろうとしたところ曲面だったため画像の一部が切れてしまいました。そこで解決策としてソリッド(*3)の周りをサーフェスで囲み、その上に二つに分けたパッケージを貼ることによってきれいに仕上げることができました。

審査員のコメント:
缶の形状や、ふたを開けたときの曲がり方など、かなり実物に似せてモデリングされています。また、テクスチャーも丁寧に制作してあり、全体的にすごくよくできていると感じました。中身の「カンパン」もシマエナガ風に作り込んであり、細部までの工夫を感じました。ただ、「カンパン」の配置に不自然さが残っていたので、今度は「物理演算」などの機能を用いて、実際の重なり方を計算することに挑戦してはどうでしょうか。

*1 サーフェス:厚みのないものをソフトウェア上で存在させ形状を表現する機能
*2 シートメタル:板状のものを曲げたり、切ったり、厚みを変えたりする機能
*3 ソリッド:立体物の中が詰まっているように表現する機能

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2年生 沖山 琳世さん
タイトル:「Bag」

制作時間:2日
こだわりポイント:
今回のモデリングコンテストのテーマが「避難所に持っていきたいもの」というものだったので、日常から楽しく準備ができるリュックを目指しました。そのため、シンプルな構造で持ち運びやすさを意識しつつ、すこしユニークな顔のデザインを前面に加えることにしました。製作においては、約2日間をかけ、リュックの立体的な形状と布のような質感、際に使いやすいチャック部分に特にこだわりました。立体感を出すためにパーツごとの厚みや丸みを丁寧に調整し、リアリティを追求しました。また、Fusion初心者のため、制作中に多くの課題に直面しました。その都度、おなじみのフォーラム機能を活用し、他のユーザーさまのアドバイスを参考にすることで、分からない箇所を学びながら迅速に解決し製作することができました。こだわりぬいた作品が受賞したされたことがとてもうれしいです。

審査員のコメント:
機械系のCADが苦手な、やわらかな印象の曲面をうまくモデリングしてあると思います。少し大きめにモデリングされているファスナーですが、そのおかげで、よりかわいらしい印象になっているのかもしれません。操作で不明なことがあったときに、フォーラムへ質問して解決することもできているようで、自主的に学ぶ意欲も感じました。ファスナーが少し開いて中が見える状態が表現されていると、さらに良かったと思います。

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2年生 中澤 琉月さん
タイトル:「Slim Compact Fan」

制作時間:約5時間
こだわりポイント:
私の作品のこだわりは、内部のプロペラの形です。プロペラ特有の曲がり方を表現するために三次元方向からの向きや角度、長さなどの調整を行いました。また、私が参考にした実際の製品に近づけるため、なるべくパターン性のある設計になるよう心掛けました。

審査員のコメント:
ハンディファンが折りたたまれる部分などに「ジョイント」が設定されていたり、ひねりがある「曲面」がモデリングされていたり、CADの機能を使いこなしていると思いました。また、実物を丁寧に、詳細に観察して、それをCADで表現する力も優れているようです。プロペラ等のモデリングは流体力学での解析に有用であり、今後はさらに高いレベルのCAD/CAEの機能などを使えるようになって欲しいと思います。

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2年生 安田 萱さん
タイトル:「home extinguisher」

制作時間:6時間
こだわりポイント:
この作品のこだわりポイントは消火器の取手やピンなどの実際に操作する部分です。この部分では形として動くところをまとめてしまうのではなく、できるだけ実際のパーツごとに分けて後々合わせました。こうすることでパーツごとの隙間や影が出来ていい感じに見えるようになりました。他にも取手の部分にも時間をかけました。形やサイズ感だけではなく中が埋まっていない複雑な形を作るのが難しかったので作り方を変えたりしながら少しずつ作りました。

審査員のコメント:
実際の消火器で用いられている部品ごとにモデルが分割され、モデリングされているのが良かったです。それぞれの部品がどのように組合わされて、どのように動くことによって、消火器の機能を発揮しているのかがわかるモデルとなっていると思います。また、取っ手の形状も、よく観察して大きさや曲がり方のバランスを整えていることが伝わるモデリングだと感じました。実際に画面内で動作をシミュレートできるように「ジョイント」が設定されていると、さらに良いと思いますので、ぜひ次回は挑戦してみてください。

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審査員の総評
昨年に引き続き3Dモデリングコンテストが開催され、学生のみなさんから多数の力作の応募がありました。モデリングが難しい曲面が多くある形状だったり、テクスチャーにこだわったり、レンダリング設定もしてあったり、見ていて楽しくなるモデルが多くありました。その中でも、特に気になった作品をいくつか選出しましたので、みなさんの今後の3Dモデル制作の参考にしていただけたら良いと思います。

All student models

学生の全作品の集合写真


 今年も学生の力作に驚かされたので、また来年も開催できたらと考えています。

伊藤 周
林 道大

 金沢キャンパスでエンジニアリングデザインの授業を担当している林 道大です。2024年12月4日(水)から6日(金)にかけて札幌で開催された国際学会、IDW’24(The 31st International Display Workshops)に参加してきました。

 今年から学会のイベントとしてI4D Contest(Demonstration Contest for College of Technology Students: 高等専門学校の学生向けデモンストレーションコンテスト)が開催され、そこで4年生の泉屋 匠吾さんがポスターと実演による発表を行いました。発表テーマは「Differences in Gaze Direction of 3D- and 2D- Avatars: from Viewpoint of “Mona Lisa Effect”」です。平面のキャンバスに描かれた人物画では、正面から見た場合でも、やや斜め方向から見た場合でも、描かれている人物が鑑賞者の方を見ているような気がする「モナ・リザ効果」が起きるのですが、HMD(Head Mount Display)による仮想現実環境下では、どうなるのでしょうか。ということを、実演により示しました。HMDとはヘルメットのように頭に装着することで、コンピュータグラフィックスで描かれたものが実際に目の前に存在するかのように、立体的に見える装置です。

 泉屋さんは会場に着いてすぐに、HMDやディスプレイなどの実演機器のセッティング、さらにポスターの貼り付け、発表の練習に忙しそうでした。国際会議ということもあり、公用語は英語で、発表も基本的には英語です。日本語が分かる方の場合は、日本語を使うこともありますが、ポスターなどの掲示物は全て英語で作成します。その点では、同じくエンジニアリングデザインの授業を担当しているジャスティン・ハン先生がポスターの作成やプレゼンテーションを行う際の英語の指導をしてくださいました。 

 発表が始まると、他の高専の学生、大学生、さらに研究者が次々にブースを訪れて、泉屋さんの説明を聞いたり、HMDによる体験をしたりしていました。最初はとても緊張している様子でしたが、すぐに慣れて、発表が上手になっていきました。英語でもどうやったら自分の考えが他人にうまく伝わるかを工夫し説明をしていた様子は目を見張るものがありました。こちらのイベントは4時間近く続いたのですが、時間が経つのを忘れるほど集中できたようです。ただ、その後はかなり疲れたようで、夕食には北海道名物をたくさん食べて、疲れを回復させていました。また、このイベントはコンテストとあるように、最優秀賞、優秀賞が審査員により選ばれます。本校の発表は惜しくも選外となったのですが、表彰式後に実行委員長より、「ほんとうに僅差の選外でしたよ。次回のIDW’25にもぜひ来てください。たのしみにして待っています。」とお声かけいただきました。次回のIDW’25は、2025年12月に広島県で開催されます。そこでは、泉屋先輩があたらしい4年生と一緒に発表する姿が見られるはずです。私は、広島名物のカキ、広島焼きなどを楽しみに、また引率したいと思っています。

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