こんにちは。白山麓高専事務室の間加田 侑里です。
2024年8月6日(火)から8月8日(木)までの3日間、白山麓キャンパスで「サマーキャンプ2024」が開催されました。このサマーキャンプには、中学校1年生から3年生までの29名が参加し、2泊3日の宿泊型形式で行われました。生徒たちはアイデア出しからプロトタイプ制作、プレゼンテーションまで、1つのプロジェクトに取り組み、デザインシンキングを用いた国際高専が実施しているエンジニアリングデザイン教育やSTEAM教育など英語で学びました。
【1日目 2024年8月6日(火)】
午前中は鹿田 正昭校長および向井 守副校長の挨拶があった後、松下 臣仁先生による英語での「STEAM教育」や「エンジニアリングデザイン教育」など国際高専の特色を紹介しました。
昼食後、アイスブレイクが行われました。生徒たちは一対一で交代しながら趣味や好きな色などを質問し合った後、全員の前で自己紹介し、他の生徒たちはその情報が本当かどうかを判断し、嘘であれば「×」、真実であれば「✓」を挙げて示しました。次にグループに分かれ、ボールを指定されたエリアに入れるというゲームを行いました。1人は目隠しをして、その他3人はそれぞれの指示役に分かれ、チーム力を高めました。
アイスブレイク終了後、今回のプロジェクトテーマである「自分たちが見たい将来に向けた社会を考えよう」が発表されました。近年、企業のパーパスが注目される中でも、多くの若い学生は、会社の名前や給与などの具体的な要素に魅力を感じて、就職先を選定する傾向があります。そこで今回の取り組みでは、企業が社会に果たすべき役割の重要性を理解してもらうためのワークショップを実施しました。このワークショップは大きく2つのフェーズに分かれており、初日の「第一フェーズ」では、与えられた身近な社会問題がなぜ問題となっているのかを考察しました。そして、その問題の本質を理解し、Why質問を通じてその根本原因を深掘りし、真の問題点を明らかにします。それらの問題に対する具体的な解決策を創出しました。
夕方には、白山麓キャンパスで同時開催されていた「グローバルサマーキャンプ」の生徒たちと共に「タイの凧作り」活動が実施されました。生徒たちはサマーキャンプおよびグローバルサマーキャンプ合同のグループに分かれ、本校の1年生でタイ出身のLapananrat Pantawatさんの指導のもと、紙や竹を使用して凧を作り、凧にデザインした後、白山麓キャンパスの中庭で凧あげを楽しみました。その後、ボルダリング体験が行われました。
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鹿田校長より挨拶 Greetings from President Masaaki Shikada
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学生寮に移動中 Moving to the student dormitory
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昼食 Lunch Time
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自己紹介し合う様子 Introducing themselves to each other
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ボールを指定されたエリアに入れるというゲーム A game in which the ball is placed in a designated area
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社会問題を選ぶ Choose the social issue topic
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なぜこの問題がより深刻化するのか議論 Discuss why this issue becomes more problematic?
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Why質問を通じてその根本原因を深掘りし、真の問題点を明らかにする Discuss insight problems
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「タイの凧作り」 Thai Kite Making activity
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国際高専1年生のLapananrat Pantawatさんの指導のもと「タイの凧作り」 Thai Kite Making activity guidance of Lapananrat Pantawat, a 1st year student from Thailand.
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ボルダリング体験 Bouldering activity
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夜のフリータイム Night free time
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夜のフリータイム Night free time
【2日目 2024年8月7日(水)】
午前中には、英語活動の一環として「ランニング・テレフォン」が実施されました。各グループの先頭の生徒に英文が渡され、その生徒は英文を暗記し、次の人に正確に伝え、最終的に最後の生徒が最初の生徒から伝えられた内容を正確に教員に伝える必要がありました。生徒たちは驚くほど完璧に英文を暗記していて驚きました。そのスムーズなやり取りに、みんなの集中力と記憶力のすごさを実感しました。
次に「私の最悪のアイデア」と題したアイデア活動が行われました。各グループにボクシンググローブや腹筋ローラー、縄跳びなどのアイテムが配られ、グループごとにアイテムの最悪な使い方を発表しました。
その後、昨日に続いてプロジェクト活動が行われました。ワークショップの「第2フェーズ」では、創出された解決策のアイデアを具体的に運用する企業に焦点を当てます。このアイデアを活用して、どのように社会問題が実際に解決されるのかを検討しました。また、解決策の根底にある企業のパーパス(社会における存在意義)についても深く考察しました。さらに、その企業が社会に及ぼす影響や重要性をより明確にするため、企業のロゴやスローガンについても併せて検討しました。
その後、「STEAM科学実験」でクリスタル(結晶)に関する実験を行いました。まず初めに、たくさんの石の中から特徴的な見た目を持つ水晶などの鉱物結晶を探すゲームを行いました。その後、身の回りの結晶や化学物質の結晶の構造について講義を受けて学んだあと、再結晶させた化学物質を顕微鏡で観察しました。化学物質の結晶の形や、偏光板を通して見るとキラキラと色がつく様子を観察しました。最後に、化学物質の結晶構造をイメージしてビーズを使ったキーホルダーを製作しました。
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ランニング・テレフォン Running Telephone
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ランニング・テレフォン Running Telephone
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「私の最悪のアイデア」活動 An idea generation activity called My Worst Idea
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「私の最悪のアイデア」活動 An idea generation activity called My Worst Idea
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ワークショップの「第2フェーズ」 In the second phase of the workshop
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会社のスローガンについて Company Logo
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会社のロゴについて Company Slogan
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チームロゴをデザイン Design a team logo
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チームロゴをデザイン Design a team logo
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チームのロゴおよびスローガン入りTシャツ完成!They created team-specific T-shirts with logos and slogans.
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STEAM科学実験 STEAM Science Experiment
【3日目 2024年8月8日(木)】
朝一番の活動として「ペンギンライン」というアクティビティが実施され、様々な手法を用いて人とのコミュニケーションを取る練習を行いました。この活動は、その後の最終発表に向けた準備やリハーサルに向けて、チームの結束が一層強まることを狙ったものです。
最終発表では、多くの保護者が、子供たちの成果を見届けるために白山麓キャンパスに集まりました。生徒たちは「自分たちが見たい将来に向けた社会を考えよう」のテーマに基づき、英語でアイデアを発表しました。発表内容は、取り上げた社会問題、その問題から生じる課題、問題発生の原因に関する考察、そして2つの解決策を発表しました。さらに、解決策を提供する自分たちの会社の名称、企業の目的、ミッション、ロゴ、スローガン発表し、社会問題に対する解決案を提案しました。
発表後、保護者たちは「最も素晴らしいチーム」を選び、投資を催した投票を行いました。その結果、2つのチームが優秀賞として選ばれ、コイン(表彰状)が授与されました。
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ペンギンライン Penguin Line
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最終プレゼンテーション司会を務めたドミソン・アブワン先生、クリシア・アティロ先生 The final presentation will be hosted by Domyson Abuan sensei and Krishia Atillo sensei
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Team P6, Topic: Lack of sleep
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Team TSK2, Topic: Disparity by Meritocracy (In Academic levels)
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Team RYMSH, Topic: Wildlife nuisance
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Team Hachapy, Topic: Distracted while walking
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Team Pentagram, Topic: SNS slander
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Team IKYKH, Topic: Lack of exercise
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コイン(表彰状)が授与 ICT Coins (certificates) were awarded.
サマーキャンプには、年齢や学校、出身地など異なる多様なバックグランドを待つ参加者が集まり、それぞれの知識や経験を活かして多角的にアイデアを出し合いました。このような新しい価値を生み出すための思考法やプロセス、協働によるモノづくりやストーリーづくりの経験は、生徒たちの今後の学びに役立つことでしょう。一人でも多くの生徒がこの体験に魅力を感じ、入学に繋がることを期待しています。
間加田 侑里
こんにちは、白山麓高専事務室の間加田 侑里です。2024年8月26日(月)~9月2日(月)、タイ王国・バンコクへ「国際高専留学生及び帰国子女募集に係る出張」で、トッサ・メブサヤ先生、高専事務局次長の泉屋 利吉さん、ラティヤ・メブサヤさんと共に行ってきました。タイは非常に暑いイメージがありましたが、石川県も前週は35度以上の猛暑が続いていたため、気温や湿度はほとんど同じでした。8月はタイの雨季で激しいスコールがあると聞いていましたが、幸運にも大雨に見舞われることなく、晴天に恵まれた天気でした。
2024年8月26日(月)~8月30(金)までは、バンコク市内にある、バンコク日本人学校および日本人塾、日本大使館、タイ高専、モンクット王工科大学トンブリー校とその傘下にあるスタートアップ機関(Knowledge Xchange)、スィーパトゥム大学などを訪問し、本校の紹介や留学生及び帰国子女の募集、各学校の施設見学、さらに「コーオププロジェクト」(Coop Project)、スタートアップ事業に関する意見交換を行ってきました。
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タイ高専訪問 Visited Kosen Kmutt
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モンクット王工科大学トンブリー校でスタートアップ事業の意見交換 Discussion on startup business at King Mongkut’s University of Technology Thonburi
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スタートアップ機関(Knowledge Xchange)の施設見学 Tour of facilities of a startup initiatives (Knowledge Xchange)
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スィーパトゥム大学で「コーオププロジェクト」(Coop Project)およびスタートアップ事業の意見交換 Discussion on Coop Project and startup projects at the Sripatum University
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スィーパトゥム大学の日本語専攻の学生が流暢な日本語で学校紹介 Introduction of the school in fluent Japanese by a student majoring in Japanese language at the Sripatum University
2024年8月30日(金)から9月1日(日)は、「ジェイエデュケーション バンコク日本博実行委員会」主催の「第45回バンコク日本留学フェア(バンコク日本博2024内)」が開催され、国際高専もブース出展しました。「バンコク日本博2024」には、日本旅行や日本食文化など、留学以外の日本文化も幅広く紹介するブースが数多く並び、会場全体が日本への関心と熱意で包まれていました。国際高専のブースには、タイに住む日本人の子どもたちや、タイの中学生、保護者の方々が多数訪れました。中には、1時間以上にわたって国際高専への留学について真剣に質問をされるご家族もおり、熱気に満ちたやり取りが続きました。さらに、多くの高校生や大学生が本校の併設校である金沢工業大学に強い関心を示し、質問が次々と寄せられました。
3日間にわたる「バンコク日本博2024」には、延べ118,104人もの来場者があり、もともと日本に興味を持っている方々が多く来場されたため、日本への関心や留学についての話がしやすい状況でした。国際高専のブースには、朝から晩まで来訪者が訪れ、担当者が手分けして対応しましたが、タイの皆さんの日本留学への関心の高さに驚かされました。今回の出展が国際高専への入学につながることを期待しています。
今回のタイ出張は、新しいことばかりで多くの刺激があり、非常に充実した時間を過ごしました。最後は食中毒にかかってしまい、タイの病院にかかるなど大変な思いをしましたが、そのおかげで、ある意味一生忘れられない経験となりました。
間加田 侑里
こんにちは、国際高等専門学校 事務局(金沢キャンパス)の南戸 仁美です。今日は金沢キャンパスにあるラーニングコモンズという施設を紹介します。
2023年9月、ラーニングコモンズというお部屋が金沢キャンパスの1階に誕生しました。こちらは、自習、グループ学習、発表準備、ディスカッションなど自主的な学習活動のための広いラーニングスペースです。こちらは、主に金沢キャンパスに通学する4年生と5年生が利用しており、空き時間や放課後のスクールライフにおいても充実した時間を過ごせるようこのような施設が整っています。
この施設には自由に利用することができる電子黒板、可動式ホワイトボード、多目的コンセントなどを備えています。放課後になると窓際のボックス席に座って自習やクラスメイトとの会話を楽しんでいる学生をよく見かけます。このような場所で、仲間と過ごし、共に新たな可能性を生み出していけると思うとワクワクしますね。
真ん中のテーブルと椅子は個人学習スペースとしてはもちろん、テーブルを自由に動かしグループワークを行うことが可能です。移動式のホワイトボードや、プロジェクターを使ってセミナーやワークショップ、グループでのブレーンストーミングなども行うことができます。
ファミリーレストランのようなボックス席です。中にはお弁当やお菓子を広げてリラックスした様子でクラスメイトと休憩時間を過ごしたり、自学自習に取り組んだりする姿も見かけます。中央にはコンセントが付いているのでパソコンやタブレットなどの充電ができてとても便利です。
こちらはカウンターエリアです。このようなカジュアルな空間で学習やディスカッションを行うことができます。壁面には大型ディスプレイやホワイトボードも設置していますのでからのコンテンツを映し出しての効果的なグループ学習やディスカッションなどを行うことが可能です。
南戸 仁美
こんにちは。ニュージーランドのダニーデンに留学中の3年出口 天仁です。こちらでは友達とスポーツや音楽活動も積極的に行っているのでとても楽しく過ごしていますが、断トツで留学中の一番楽しい思い出があります。それはクイーンズタウンにスキー旅行に行ったことです。
2024年8月21日(水)早朝、先生と学生がキャンパスに集合してバスで約離れたワナカに向かいました。バスの中では、僕らで持参したスピーカーで音楽をかけて、カラオケを楽しみました。道中、ニュージーランド名物のミートパイを食べて公園で遊び、またしばらくバスに乗ると「パズリングワールド」に到着しました。パズリングワールドはトリックアートミュージアムのような場所で、目の錯覚を利用したアートが沢山展示されていて、中には実際に自分が入って遊べる部屋や迷路がありました。背の高い友達が小さく見えたりして、皆で楽しむことができました。
そこから宿泊場所はとても近く、6人1部屋で滞在しました。荷ほどきをした後に、目の前に広がるワナカ湖に行きました。元気な坊やが多いので、唐突に始まる落とし合いが白熱してとても楽しかったです。結果、夏木さんの敗北でぬれた衣服と靴と共に宿所へ戻りました。夜はメキシカン料理を食べにいき、スーパーに立ち寄り、夜食とデザートのアイスを食べました。
2日目はこの旅のメインディッシュともいえるカードローナ・アルパイン・リゾートに行きました。僕たちは白山麓キャンパスでも何度もスキーやスノボの体験を通じて色々な楽しい思い出がありますが、満場一致で一番満足度が高かったスキー体験でした。まずニュージーランドはそもそも日本ほど雪が降らないので、雪がある場所の標高が高くなります。また、もともとの気候もあって、ほとんどが人工雪でした。雪はさらさらしていて、多くの人がスキーを楽しんでいましたが、それ以上に景色がきれいすぎて絶句しました。地平線まで広がる美しい山々や、きれいな青空の下でスキーができて幸せでした。さらに木が一本も生えていなかったので、ゲレンデのどこでも行けて、冒険心が掻き立てられました。そんな中で友達が携帯を落としてしまいました。スナップチャットの位置情報も頼りにならず、2時間前に触れて以来身に覚えがなく絶望していました。幸いにも、ゲレンデのお店が預かってくれていて安心しました。とてもやさしい観光客の方が拾って届けてくれたようです。夕食はハンバーガーを作って食べ、スーパーに行って買い物をした後、カードゲームを楽しみました。
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Surrounded by picturesque scenery and vast slopesカードローナ・アルペンリゾートの広大なゲレンデにて
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At Cardrona Alpine Resort with ICT friendsカードローナ・アルペンリゾートにてICTの仲間と共に
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A memorable skiing/snowboarding experience美しいゲレンデでのスキーとスノボ体験
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Found my cellphone!携帯見つかりました!
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Playing card games at the accommodation宿舎にてカードゲームを楽しむ
最終日はクイーンズタウンまで行き、ルージュというカートに乗ってコースを下っていくアクティビティを楽しみました。その前に腹ごしらえに地元で有名なマクドナルドへ行きました。食べきれずテイクアウトのビックマックを抱え、浮かれていていると路面で転び、前歯を折ってしまいました。その瞬間頭が真っ白になり、一生歯は治らず間抜けな顔して独り身で生きていく人生プランが見えてしまい、激萎えしました。そのあとのルージュ体験でも自分だけカートが壁に衝突して振り落とされ、改めて自分の不器用さを知り悲しかったです。ですが、その後のバンジージャンプが楽しすぎて悲しみも忘れました。自分が最初に飛ぶため少し怖い気持ちがありましたが、ハーネスをつけてもらった瞬間、恐怖心が興奮に変わりました。空を飛ぶ気分を味わえて最高でした。帰りはバスの中で熟睡したので、気が付いたら学校に到着していました。
この度のスキー旅行は、間違いなく今までのニュージーランド生活で一番楽しい思い出になりました。
こんにちは!白山麓キャンパスでラーニングメンターを担当している、ドミソン・アブワンです。2回目の白山麓ジャーナル執筆となる今回、ICTでの勤務1周年を記念して皆さんにお話をシェアしたいと思います!
友人が「EPIC FAIL」と書かれたシャツをプレゼントしてくれました。「失敗者」と書かれたものを身に着けるのは妙に思えるかもしれませんが、私はそれを堂々と着ています。「EPIC FAIL」という言葉は、何か単純なことをしているときに起こる、おかしな、またはばかげた失敗を表す時によく使われているスラングです。
全ては2年前、私と友人が石川県で開催されたスポーツイベントに参加したときから始まりました。そのイベントは、ウォールクライミング、BMX、パルクール、すべてが1つの会場に集結しており、とてもワクワクしました!数時間かけて運転して到着したのですが、そこでそのイベントはほとんど子供向けであるということが判明したのです!
パルクールの列に並んでいる子供たちの中で私たちは唯一の大人で、場違いな引率者のように見えました。さらに面白いことに、私が苦戦したコースで子供たちが簡単に私を超えたことです!私たちは笑いが止まらず、その日を「EPIC FAIL」と名付けました。
そんな失敗と名付けた日だったにもかかわらず、私たちは素晴らしい時間を過ごし、そしてさらなる素晴らしい冒険の始まりとなりました。北海道でのレース(※1)、滑川でのホタルイカ釣り、フィリピンでのバックパッキング。全ての旅に「EPIC FAIL」は付き物でしたが、その度に学びと成長がありました。友人がくれたシャツを見て、それらの一瞬一瞬を思い出したのです。
※1:レースについての補足…最低限の所持金で決められた目的地へ向かうレース。アメリカで放送された「The Amazing Race」というリアリティ番組を真似て、ドミソン先生と友人は札幌から函館までレースをしました。
時が流れ2024年8月7日。私は「EPIC FAIL」のシャツを着てICT 白山麓キャンパスのサマーキャンプに参加しました。そこでは、様々な学校から集まった学生がSTEMワークショップに参加しました。キャンプのテーマは「自分たちが見たい将来に向けた会社を考えよう」(Imagineering a dream company aimed at the future we want to see!!)で、私はそのコンセプトを紹介する役割を任されました。英語のテーマに書かれている「イマジニアリング」という言葉は、想像力と技術スキルを組み合わせ、社会的な問題に対する革新的な解決策を生み出すことを奨励するという考え方のことです。
私は密かに、誰かが私のシャツについて質問してくれることを期待していました。そうすれば、エンジニアリングにおける失敗の重要性へと話をつなげることができると思ったからです。しかし、驚いたことに(そしてEPIC FAILの精神にふさわしく)、すべてのワークショップが終わっても誰からも質問されることはありませんでした。
その日の午後、サマーキャンプの参加者たちと一緒に体育館でバドミントンをしていると、ついにその時が訪れました。タイから参加していた3人の生徒が近づいてきて、そのうちの1人、CJという生徒が私のシャツに気づきました。彼はくすくす笑いながら、なぜそのシャツを着ているのかと尋ねました。まさにチャンス到来です!
私は彼らにスラングの意味を説明しました。さらに、エンジニアリングや人生においては失敗に遭遇することは付き物だという話題にも触れました。嬉しいことに、彼らは真剣にその会話に聞き入りました。失敗は挑戦し、行動し、学んでいる証拠であり、そこからアイデアが前進して、最終的には成功につながる、という話になった時に1人の学生が「挑戦し続ける限り、失敗してもいいんだ」と言いました。私も大いに賛同し、「挑戦しているなら、失敗もEPICにして教訓を忘れないようにしよう!」と付け加えました。
彼らとの会話は、まるでその日のミッションが達成されたような気分でした。
その後、ワークショップ会場で再びその少年たちに会いました。彼らは笑顔で手を振り、「EPIC FAILシャツの人」として私を覚えてくれていました。名前を覚えていなくても、その夜の会話を覚えてくれていたことが嬉しかったです。
サマーキャンプの最終日、私は参加者のシン君と一緒にウクレレを弾いていました。そこにCJが何かを手に持ってやって来ました。彼はEPIC FAILの会話が楽しかったので、そのお礼にと言ってプレゼントを渡してくれたのです。
私たちの会話が少なくとも1人の学生の心に響いたことが、とても嬉しかったです。この記事を書きながらICTで働いた1年を振り返っています。学生たちとエンジニアリングの洞察をシェアできる、こうした瞬間にとても感謝しています。この学びが学生たちにとって、成長に役立つ人生のスキルとなれば嬉しく思います。
ちなみに、CJからのプレゼントはタイの伝統的なズボンでした!「EPIC FAIL」シャツと完璧にマッチします。次のワークショップでその組み合わせを着るのが楽しみです。
これからも、ICTの目標であるグローバルイノベーターの育成に向けて取り組む中で、さらなる気づきやEPIC FAIL、そして成功へと繋がる経験を学生の皆さんと一緒にできることを楽しみにしています。今後も白山麓ジャーナルでもっと多くのストーリーをシェアしていきますね!
ラーニングメンター、ドミソン・アブアン