白山登山2026


白山麓キャンパスで保健・体育科目を担当しているフィリップ・ケザウです。2026年10月2日(金)に白山麓キャンパスの1・2年生とともに白山登山を実施しましたので、ご報告いたします。

2日(金)の午前5時、21名の学生と6名の教職員がバスに乗り込み、約1時間の道のりを車内で睡眠を取りながら、登山口である別当出合(標高1,260m)へ到着しました。

白山は、立山・富士山とともに日本三霊山の一つとして知られており、多くの石川県民がご来光を目当てに毎年登っています。白山麓キャンパスでも毎年白山登山を実施していますが、ご来光登山ではなく日帰りでの登頂を目指しています。過去2年間は天候不良により中止となったため、現在ニュージーランドへ留学している3年生は登る機会がありませんでした。また、今回の登山は現2年生にとっても最後の挑戦となりました。

今回、バスでの移動から目を覚まし、白山の3つの峰の一つである御前峰(標高2,702m、標高差:およそ1,500m)を目指したのは、1年生10名と2年生11名です。彼らは、1週間前に5km走を完走して体力確認を終えていた他、急な天候変化にも対応できるように装備の入念な点検も受けていました。一方で、同学年の他の学生たちは、白山ジオパーク内の三方岩岳でより負担の少ない登山を行いました。

当日は快晴で涼しく、登山は順調なスタートとなりました。予定より20分早く最初の山小屋に到着しましたが、残念ながらこの時点で体調不良となった学生が1名おり、下山して学校へ戻ることになりました。その後、狭い登山道ですれ違いをしやすくするため、2つのグループに分かれて行動しました。当初は「速いグループ」と「ゆっくりグループ」に分かれると考えていましたが、先行グループが第二山小屋に到着した連絡をすると、後続グループもほぼ同時に到着するという結果になりました。

白山には複数の登山ルートがありますが、最も一般的なのが砂防新道です。しかし今回は第二山小屋以降が通行止めとなっていたため、両グループともエコーラインを利用することになりました。エコーラインは砂防新道より約2km長いものの、勾配が比較的緩やかで、別山へと続いている稜線沿いを歩くことができます。この日のエコーラインの稜線からの景色は見事で、澄み切った青空と、風に揺れる緑の高山植物-小さな笹のような葉-が山肌を彩り、秋の始まりを感じさせる穏やかな風景が広がっていました。さらに鋭く続く別山への稜線と、その先に青い影を帯びた山々が重なり合い、遠くまで続く雄大な眺望を楽しむことができました。

エコーラインからは白山山頂もよく見え、私たちは順調に室堂まで進み、昼食休憩を取りました。風は強く吹いていましたが、耐えられないほどではありませんでした。しかし、体温を奪うには十分で、10分ほどすると鼻先が冷たく感じるほどでした。このような環境では、風によって体温が奪われるのを防げる防風性の高い衣類が非常に重要です。昼食後、多くの学生が絶え間なく吹く冷たい風の厳しさを理解しているように見え、その風が山登りにある種の緊張感(真剣さ)をもたらしていました。一方で、十分な準備をしてきた学生は比較的快適に過ごしており、特に事前準備をしっかり行っていた樋口さんは、他の学生たちが寒さに震える中で昼寝をしている姿が見られました。

幸いにも、昼食後に御前峰へ到着した頃には風が弱まり、それほど寒さを感じなくなっていました。学生たちは笑顔で景色のきれいさについて感想を語り、中には日当たりの良い岩陰で眠っている学生もいました。また、全員で1分間静かに景色を眺め、周囲の自然を味わう時間も設けました。なお、白山麓高専事務室長の本田さんは、第1山小屋から体調不良になった学生を下山させ、別の教員によって無事にキャンパスへ搬送されることを確認した後、再び私たちに追いつき、ちょうど私たちが下山を始める頃に山頂へ到着しました。

下山も登りと同じエコーラインを利用しました。例年のルートほど急ではありませんでしたが、その分距離は長くなります。稜線が風を遮り、午後の日差しは暑く感じられました。学生たちは疲労と長時間の下り坂によって足を震わせながら歩いていましたが、実際には学生よりも、十分な準備運動をしてこなかった教員の方から多くの弱音が聞かれました。

ようやくバスに到着した時には、大きな歓声というより安堵の声が上がり、その場に座り込む学生もいました。そして全員が乗車してからわずか5分後には車内は完全な静寂に包まれました。学生たちは全員、座席に座ったまま眠りについていたのです。

今年の白山登山は、これまでで最も素晴らしい登山の一つだったと感じています。通常は砂防新道を利用していますが、景色の美しさに加え急勾配が少ないことから、今後はエコーラインを主なルートとして検討したいと思います。そして何より、来年も今年のように天候に恵まれることを願っています。


 

 

出発!

 

登頂!

登頂!

 

下山!

1年生のアディさんは白山登山の動画を作成しました!

フィリップ・ケザウ

 


みなさん、こんにちは。デザイン&ファブリケーションクラブ(略してデザファ部)の顧問をしている伊藤 周です。今日は、先日行われました「第37回全国高等専門学校プログラミングコンテスト香川(高松)大会」についてお話しします。

通称、高専プロコンと呼ばれるこの大会は全国の高専生が情報通信技術(ICT)のアイデアと実現力を競い合う公式コンテストで、高専ロボコンなどと並ぶ大規模で歴史のある大会です。コンテストには、与えられたルールやテーマに沿ったプログラムによるチーム対抗の「競技部門」、毎年設定される共通のテーマに基づいた作品で競う「課題部門」、学生自身が自由なテーマで発想した独創的なソフトウェア・システムで競う「自由部門」の3つの部門があります。

阿部 晴さんが「Animalarm」について発表


今回国際高専からは課題部門に2チーム出場することができました。4年生の江口 太一さん、角 隼さん、2年生の東 藍さん、坂井 麗央さん、大澤 凱さんの4年・2年混合チームで作ったのが「タスみる」です。簡単に説明しますと、「タスみる」はプロジェクトなどの活動において仕様書とチームメンバーのスキルセットを入力することで最適なタスクの割り振りを作成するシステムです。

2年生の阿部 晴さん、川口 健人さん、鍛治田 湊さん、樋口 洸太朗さん、八尾 拓樹さんの2年生チームで作ったのが「Animalarm」というシステムです。「Animalarm」は複数のスピーカーを畑に設置し、遠くから順番に鳴らすことで、接近する野生動物を追い払い、農作物を獣害から守るシステムです。

 

 


プレゼン発表やデモ審査の結果、残念ながら「敢闘賞」に留まりました(敢闘賞は本選に出場した全チームがもらえます)が、学生たちは一生懸命に準備を行い、当日も積極的に来場者や企業の方を相手に自分たちの製作したシステムを説明していました。また、他の高専の発表を聞きに行ったり、企業ブースの人と積極的に交流したりしていました。学生たちに取っては滅多にない機会になりますので、とてもいい刺激になったのではないかと思います。実際に学生たちが「〇〇(企業名)の人と話して面白かったです!」や「〇〇高専の発表すごかったですよ!」と教えてくれました。また、そのおかげで今大会も「名刺クエスト」(名刺を多く集めることを目的とした大会内のミニゲーム)では上位を取ることができました。

 


私は国際高専のプロコン委員として、学生の本選出場をずっとサポートしてきましたが、やはり高専プロコンは面白い大会です。他高専の学生たちの発表はユニークで面白いですし、企業の人の熱を感じることができるからです。近年は高専生の就職市場での価値がどんどん高まっており、企業の方と話すとそれが如実に感じられます。学生たちには、自分たちの現在地と将来の可能性を感じてもらいたいと思っています。

来年は久留米高専主幹で行われます。ぜひ来年もチャレンジして本選出場できるよう、頑張ってほしいですね!

 

 

 

伊藤 周

Makada
 こんにちは。白山麓高専事務室の間加田 侑里です。今回は2026年7月24日(金)に行われたエンジニアリングデザインⅠA(1年生)の最終ポスター発表について紹介します。
 1年生が履修するエンジニアリングデザインⅠAの授業では、日常生活の問題を発見し、その解決策を考えるためのプロジェクト活動を行います。学生たちは基礎知識や手法を学びながら、アイデアを素早く試作し、カタチにすることで価値を創造する楽しさを体験します。
 1年生の課題は、「日常生活における不便なものを改善!」をチームでリデザインし、その不便な点を解決することでした。学生たちは、寮や学生生活の中で不便に感じるさまざまなアイテムに注目しました。学生たちが製作したプロトタイプは下記の通りです。

Roll Hangers

 このグループは、寮生活を通じて、ハンガーのサイズや形状が原因で収納スペースを確保しにくいという課題に着目しました。そこで、折り曲げたり丸めたりすることでコンパクトに収納できるハンガーを製作しました。持ち運びやすさを重視した設計となっており、引っ越し時の荷物のかさばりを軽減することができます。

Blackboard Eraser Attachment

 このグループは、黒板のチョークを消す際に粉塵が空気中に舞い上がり、教室環境が不衛生になるという課題に着目しました。そこで、素早く確実に板書を消しながらチョークの粉を効果的に回収し、空気中への拡散を防ぐ黒板消しアタッチメントを製作しました。アタッチメント内部にはフィルターとファンを組み込み、吸い込んだ粉塵を回収することで、高い清掃性能と快適な教室環境の実現を目指しました。

Attachment for Table

 このグループは、学生が使用する机のスペースが限られているため、小物が机から落ちたり、作業スペースが不足したりするという課題に着目しました。そこで、机に取り付けられるクリップ式のデスクオーガナイザーを製作しました。小物を整理して収納できるため、机上のスペースを有効に活用することができます。

Cable Organizer

 このグループは、学生が机上でパソコンのケーブルやアダプターを使用する際、配線が乱雑になり作業しにくいという課題に着目しました。そこで、ケーブルやアダプターを整理して収納できる収納付きケーブルオーガナイザーを製作しました。机に取り付けられる構造となっており、配線の長さを調節し、作業スペースを広く確保することができます。

Bottle Lamp

 このグループは、リビングコモンズの照明が大きすぎて周囲の友人の顔が見えにくいことや、照度が不足していて効率的な学習がしづらいことを課題として捉えました。そこで、軽量で持ち運びが容易な照明装置を製作しました。この装置は下部から光を照射し、上に置いたペットボトル内の水の反射を利用して光を拡散させます。装置がコンパクトであるため、友人の顔が見え、周囲を明るく照らすことが可能となり、学習時やコミュニケーション時に改善がされました。

On-time Laundry

 このグループは、学生寮に設置されている洗濯機の利用において、洗濯終了後も洗濯物を取り出さない利用者がいるため、他の学生がすぐに使用できないという課題に着目しました。そこで、学生証とQRコードを活用した洗濯機管理システムを提案しました。学生証をかざすことで洗濯機のロックが解除されて利用できるほか、QRコードを読み取ることで空いている洗濯機の状況や現在の利用者を確認することができます。

 学生たちは今回のプロジェクトを通して、課題発見からアイデア創出、試作、発表までの一連のプロセスを体験しました。日常の「不便」に目を向け、それを改善するための提案を形にした経験は、今後の学習やものづくり活動にも大きく生かされることでしょう。

間加田 侑里

9月の贈り物

こんにちは。3年生の中澤 円香です。

 日本はそろそろ涼しさが増してくる頃でしょうか。ニュージーランドでは冬が終わりに近づき、ダニーデンにも少しずつ春の気配が漂い始めています。町を歩けば桜が咲き、風にもどこか柔らかさが混じっていて、9月にもかかわらず春を先取りしたような、なんだか得をした気分になります。

 さて今回は、先日ニュージーランドでラジオに出演した経験について綴ろうと思います。きっかけは友人との何気ない会話でした。「ラジオに出てみたいね」と話していたところ、それを聞いたオタゴ大学日本人学生会OJSA(Otago Japanese Students’ Association)の代表の方が、オタゴ大学で日本語を教えている晴子先生がラジオのゲストを探していると教えてくださったのです。そんなご縁があって、友人のあやね、ことりと私の3人で、ラジオに出演することになりました。



 

 

 

 

 

 

 

 

 英語での出演は初めてで、決まってから当日までは正直、緊張がなかなか抜けませんでした。自分の考えを英語でどこまで伝えられるか不安もありましたが、晴子先生が丁寧に寄り添ってくださったことと、気心の知れた友達がそばにいてくれたことに、何度も助けられました。おかげで本番では思っていた以上に自然に、そして心から楽しんで話すことができました。

 番組では、ニュージーランドと日本の違いや、こちらに来てから訪れた場所について、1時間ほどおしゃべりしました。普段は当たり前のように感じていた文化の違いを、改めて言葉にして誰かに伝えるというのは、思っていた以上に新鮮で、私自身にとっても発見の多い時間になりました。

 気づけば収録はあっという間に終わっていました。あれほど心配していたはずなのに、振り返ればとても楽しい時間だったなと思います。ニュージーランドでラジオに出演するなんて、思ってもみなかった経験でしたが、だからこそとても貴重な1日になりました。この縁をつないでくださったOJSAの方や晴子先生、そして一緒にラジオに参加してくれた友人には、感謝の気持ちでいっぱいです。

 9月なのに春の気配を感じて得をした気分になったように、今回のラジオ出演もまた、この国が思いがけず私にくれた贈り物のひとつだったように思います。これからも一つひとつの経験を大切にしながら、残りの留学生活を過ごしていきたいと思います。

中澤 円香

With Haruko-sensei and my friends晴子先生と友達と共に

 

 

 

 

 

 

 

 

「華道講座」顧問の宇都宮 隆子です。4、5年生が学ぶ金沢キャンパスには、課外活動として「華道講座」があります。月2回を基本に、参加学生たちは、草月流石川支部八部会に所属されている南川 穂和先生よりご指導をいただいています。今年度は4年生3名、5年生1名の計4名で活動を行っています。

後学期からの活動再開を前に、前学期の活動の様子を振り返りながら、参加してくれている4、5年生たちの様子をご紹介したいと思います。

 

[5月]
4年生は、いけばな初心者とは思えないほど花ばさみを上手に使いこなし、南川先生からもお褒めの言葉をいただきました。デザインを考える表情も真剣そのものです。
5年生は、自分の作品と静かに向き合いながら、4年生をあたたかく迎え入れてくれていました。


[6月]
じっくりと花と向き合う人、先生からアドバイスを受ける人、クラスメイトの意見を聞きながらにぎやかにデザインを決めていく人。作品づくりの過程はさまざまです。


[7月①]
ヒマワリの首が重すぎて。「どうしても顔を上に向かせたい!」という一心で・・・写真の中に、そっと添えられたつまようじ、気づきましたか。小さな工夫が、作品へのこだわりを物語っています。


[7月②]
講師の南川先生は、茶道 裏千家 名誉師範でもいらっしゃいます。
4、5年生に茶道を体験する機会を作ってくださり、お菓子は東山の「吉はし」のお干菓子をいただきました。

[7月③]
作品を飾る場所は、校長室や高専玄関、階段下のスペースなどさまざまです。
最近では、各自の作品を飾るスペースも定着してきました。


[10月]
草月創流100周年記念 石川県支部いけばな展「ともに創る 未来へつなぐ」の『みらいコーナー』に4、5年生が参加させていただくことになりました。
(草月会石川県支部の皆さま、ありがとうございます)
会期は10月10日(土)~12日(月)、会場は金沢21世紀美術館 地下1階市民ギャラリーBです。
お近くにお越しの際は、ぜひ学生たちの作品をご覧いただければ幸いです。
https://www.sogetsu.or.jp/events/local/816652/

華道講座
顧問 宇都宮 隆子

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