こんにちは。白山麓高専事務室の間加田 侑里です。
2024年9月25日(水)、1年生による「ブックレビュー発表会」が開催されました。学生たちは夏休み中に読んだ本(ジャンルは自由)について、学んだことや感想を3分間発表しました。日本人の学生は英語の本を読み英語で発表し、留学生は日本語の本を読み日本語で発表しました。学生たちはファンタジーや冒険、伝記、推理小説など、多彩なジャンルの本を紹介しました。中には、PowerPointを使って発表する学生や、本のストーリーをアニメーション化する学生、さらには本の内容に沿ってボードゲームを作成して紹介する学生もいました。
発表後、学生と教員による投票が行われ、「ベストプレゼンテーション」が選ばれました。英語での発表から2名、日本語での発表から1名が受賞者として選ばれました。結果は以下の通りです。
ベストプレゼンテーション(英語):中澤 円香さん
ベストプレゼンテーション(英語):万江 琴莉さん
ベストプレゼンテーション(日本語):パンタワット・ラパナンラットさん
間加田 侑里
こんにちは、留学支援課の小沢 香澄です。本日はニュージーランドからの大切なお客様の来校に関してお伝えいたします。
秋風が心地よく感じる2024年10月4日(金)、長きに渡り提携しているニュージーランド・国立オタゴポリテクニクからケリー・ホッジスン氏が来校しました。来校の目的は、留学予定の学生が充実した留学生活を送れるように、学生に関する情報共有および学生と直接面会することでした。オタゴポリテクニクとの交流は2002年より始まり、当初からホッジスン氏にはオタゴポリテクニクと本校の懸け橋役としてご尽力を賜っております。我々が心から信頼できるパートナーであるホッジスン氏に対して、感謝の気持ちと共に暖かく歓迎しました。
オタゴポリテクニクはオークランド、クロムウェルとダニーデンにキャンパスがあり、現在本校の3年生は、本部のあるダニーデンで元気に留学生活を送っています。来年度は21名の学生が留学予定で、その為の準備が徐々に始まり、学生はこれから待ち受けている海外での生活に色々な思いを馳せています。そのような中、来年度留学生が直接ホッジスン氏と対面して話をすることで、ニュージーランド留学が現実味を帯びてきたことでしょう。ホッジスン氏は学生に挨拶をし、オタゴポリテクニクでの学びを歓迎すると共に、ニュージーランドやダニーデンの話をしてくださりました。その中で、オタゴ湾にて野生のペンギンやオットセイ、アホウドリを見ることができるという話をされた瞬間、学生の目がキラリと光ったように思えました。学生のダニーデンでのやりたい事リストに「美しい自然と共生する野生動物を目にすること」が記されたと思います。また「臆せず、積極的に色々なことに挑戦することが留学中は大切になる。」というホッジスン氏からの大切なメッセージは学生の心に届いているはずです。
その後、カフェテリアに場所を移して、昼食を取りながらホッジスン氏を囲んで学生が数名ずつ話をする時間を設けました。積極的に質問をする学生は少なく、今後の課題とも思いました。忖度せずに自分の思いを率直に伝えたり、行動に移すことは留学成功への秘訣になります。今回のホッジスン氏の訪問で学生自身が思ったことや、感じたことを留学までの準備や留学生活に生かして欲しいと思います。
我々はホッジスン氏の事を「日本人以上に日本人みたいな方」と賞賛しています。本校との交流を大切に、何事もホスピタリティの精神で真摯に対応して下さるホッジスン氏に対して、我々は心から信頼を置いています。これからも両校の懸け橋としてお世話になりつつ、より一層オタゴポリテクニクとの友好関係が深まるよう導いていただきたいと願っております。
小沢 香澄
こんにちは!1年生担任でSTEM科目担当のブランドン・ウォルファースです。2024年9月20日(金)に行われた1、2年生の白山白川郷ホワイトロード遠足の様子をお届けします。白山白川郷ホワイトロードはここ白山麓では、夏から秋にかけて人気な観光スポットとして知られています。雄大な自然を感じたり、ハイキングをしたり、自然の中をドライブしたりと、さまざまな絶景写真スポットがある美しい道路です。当初の予定は、ホワイトロード沿いの森の中をハイキングするプランでしたが、雨の予報が出た為、バスツアーへ変更となりました。雨の予報にもかかわらず、当日は快晴でとても暑く、素晴らしい一日となりました。
初めに、立ち寄った場所は石川県と岐阜県を隔てる山頂にある展望台でした。そこで学生たちは景色を眺めながら散策したり、岐阜県を見渡すことのできるブランコにのったり、売店に立ち寄りスナックを食べたりしました。壮大な自然を前に写真を撮ったりしながら、楽しく和やかな時間を過ごしました。
その後はまたバスに乗り、滝へ向かいました。クラス写真も撮ったのでどうぞご覧ください!滝の前での短い滞在の後は、最後の目的地、自然保護センター中宮展示館へ向かいました。ここでは、白山の自然を見学する学生たちもいれば、近くの川へ行って遊んだり、石の上を歩き渡ったりして遊ぶ学生たちもいました。外に出たり川沿いで遊んだり学生たちはとても楽しんでいました。フィリップ・ケザウ先生は何人かの学生たちを水の中に誘い、川を歩いて渡りました。その後はバスに乗り学校への帰路に就きました。学生たちが毎日過ごすここ白山麓キャンパスがある自然の中での、楽しい朝の一時を過ごせた遠足でした。
ブランドン・ウォルファース
みなさん、こんにちは。物理科目担当の伊藤 周です。今年もSTEMフェアが、1年生は2024年9月18日(水)、2年生は9月25日(水)に行われました。STEMフェアは国際高専の夏休みの課題として学生たちに課せられるSummer STEM Projectの成果発表の場として、毎年9月の中旬に行われます。平たく言えば夏の自由研究の発表会ですが、学生たちは英語のポスターを制作し、発表も英語で行うという、なかなかハードな行事です。海外の学校で行われる科学に関する学生たちの発表会であるサイエンスフェアのようなイメージで、ちょっとしたお祭りみたいな雰囲気でやれたらいいと考え、白山麓キャンパスの開校当初から始めました。
昨年度は白山麓ジャーナルでSTEMフェアの生い立ち?やルールなどを紹介しましたので、今年は2年生の発表について総評したいと思います。
まず、今年度はようやく「海外英語研修」という、2年生の夏休みを利用した短期留学の科目が復活することができたので、7名の学生が夏休みを利用して海外に約3週間の語学研修に参加しました。約3週間というと、夏休み期間をほぼ全て使うため、流石にSTEM Projectを行うのは厳しいと考え、その学生たちにはSTEM Projectは免除しています。その代わりにSTEMフェアと同時に「海外英語研修成果報告会」を行い、同じようにプレゼンしました。ともかく、STEMフェアで発表する学生が減ってしまうので、少し心配していたのですが、そんな心配を吹き飛ばす発表を全員が見せてくれました。
2年生にはプロポーザルを書く時点で、「何がしかのデータを取ること」を課していますが、みんなその趣旨を理解し、ポスターには表やグラフを載せてくれていました。個人的には、もう少し科学的な厳密さが欲しかった、とか、データをもっと細かく取れたらもっと良くなったのに、とか、英語の発表をもうちょっと頑張ったらいいのに、というような惜しかった点もある学生もいるのですが、全体的に非常に良くできていたと思います。
今回特に感じたことは、自分の知らない分野だったりデータだったりを多くの学生が見せてくれたことです。おかげで興味深く全ての発表を聞くことができました。特にベストプレゼンテーションアワード1位を獲得した2年生の太田 光貴さんは自分で風洞実験の装置から作るという力の入れ具合で、素直に驚きました。ちなみに、太田 光貴さんは昨年も2位を獲得し、しかも兄である3年生の太田 晴喜さんもSTEMフェアでは1位を取り続けるSTEMフェア上位受賞の常連の兄弟です。
また、2年生は昨年からの進化がすごい、ということも印象的でした。このSTEM Projectにどれくらい力を入れたか、どれくらいの時間をかけたか、ということは発表を聞けばすぐにわかりますが、昨年度の発表と比べると格段にクオリティアップしている学生が多かったです。課題慣れ、発表慣れしているいるからでもあり、そこは国際高専の教育が生きている部分だと感じました。
毎回書いているかもしれませんが、私自身はぶっちゃけ指導らしい指導はほとんどしていません。しかし、学生の頑張りと先生方のサポートでSTEMフェアは国際高専の名物イベントになったと思っています。学生の人数が増えると発表の仕方も変える必要が出てくるかもしれませんし、先生方の負担も増えてくるのですが、私は学生たちのユニークなプロジェクトが大好きなので、継続して行っていければと思います。今後は白山麓キャンパスの一部の教職員だけでなく、学生に関わる全ての方々にも来ていただけれるようにできればと考えています。(学生たちは嫌がるかもしれませんが)
伊藤 周
こんにちは。白山麓高専事務室の間加田 侑里です。
2024年8月6日(火)から8月8日(木)までの3日間、白山麓キャンパスで「サマーキャンプ2024」が開催されました。このサマーキャンプには、中学校1年生から3年生までの29名が参加し、2泊3日の宿泊型形式で行われました。生徒たちはアイデア出しからプロトタイプ制作、プレゼンテーションまで、1つのプロジェクトに取り組み、デザインシンキングを用いた国際高専が実施しているエンジニアリングデザイン教育やSTEAM教育など英語で学びました。
【1日目 2024年8月6日(火)】
午前中は鹿田 正昭校長および向井 守副校長の挨拶があった後、松下 臣仁先生による英語での「STEAM教育」や「エンジニアリングデザイン教育」など国際高専の特色を紹介しました。
昼食後、アイスブレイクが行われました。生徒たちは一対一で交代しながら趣味や好きな色などを質問し合った後、全員の前で自己紹介し、他の生徒たちはその情報が本当かどうかを判断し、嘘であれば「×」、真実であれば「✓」を挙げて示しました。次にグループに分かれ、ボールを指定されたエリアに入れるというゲームを行いました。1人は目隠しをして、その他3人はそれぞれの指示役に分かれ、チーム力を高めました。
アイスブレイク終了後、今回のプロジェクトテーマである「自分たちが見たい将来に向けた社会を考えよう」が発表されました。近年、企業のパーパスが注目される中でも、多くの若い学生は、会社の名前や給与などの具体的な要素に魅力を感じて、就職先を選定する傾向があります。そこで今回の取り組みでは、企業が社会に果たすべき役割の重要性を理解してもらうためのワークショップを実施しました。このワークショップは大きく2つのフェーズに分かれており、初日の「第一フェーズ」では、与えられた身近な社会問題がなぜ問題となっているのかを考察しました。そして、その問題の本質を理解し、Why質問を通じてその根本原因を深掘りし、真の問題点を明らかにします。それらの問題に対する具体的な解決策を創出しました。
夕方には、白山麓キャンパスで同時開催されていた「グローバルサマーキャンプ」の生徒たちと共に「タイの凧作り」活動が実施されました。生徒たちはサマーキャンプおよびグローバルサマーキャンプ合同のグループに分かれ、本校の1年生でタイ出身のLapananrat Pantawatさんの指導のもと、紙や竹を使用して凧を作り、凧にデザインした後、白山麓キャンパスの中庭で凧あげを楽しみました。その後、ボルダリング体験が行われました。
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鹿田校長より挨拶 Greetings from President Masaaki Shikada
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学生寮に移動中 Moving to the student dormitory
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昼食 Lunch Time
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自己紹介し合う様子 Introducing themselves to each other
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ボールを指定されたエリアに入れるというゲーム A game in which the ball is placed in a designated area
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社会問題を選ぶ Choose the social issue topic
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なぜこの問題がより深刻化するのか議論 Discuss why this issue becomes more problematic?
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Why質問を通じてその根本原因を深掘りし、真の問題点を明らかにする Discuss insight problems
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「タイの凧作り」 Thai Kite Making activity
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国際高専1年生のLapananrat Pantawatさんの指導のもと「タイの凧作り」 Thai Kite Making activity guidance of Lapananrat Pantawat, a 1st year student from Thailand.
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ボルダリング体験 Bouldering activity
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夜のフリータイム Night free time
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夜のフリータイム Night free time
【2日目 2024年8月7日(水)】
午前中には、英語活動の一環として「ランニング・テレフォン」が実施されました。各グループの先頭の生徒に英文が渡され、その生徒は英文を暗記し、次の人に正確に伝え、最終的に最後の生徒が最初の生徒から伝えられた内容を正確に教員に伝える必要がありました。生徒たちは驚くほど完璧に英文を暗記していて驚きました。そのスムーズなやり取りに、みんなの集中力と記憶力のすごさを実感しました。
次に「私の最悪のアイデア」と題したアイデア活動が行われました。各グループにボクシンググローブや腹筋ローラー、縄跳びなどのアイテムが配られ、グループごとにアイテムの最悪な使い方を発表しました。
その後、昨日に続いてプロジェクト活動が行われました。ワークショップの「第2フェーズ」では、創出された解決策のアイデアを具体的に運用する企業に焦点を当てます。このアイデアを活用して、どのように社会問題が実際に解決されるのかを検討しました。また、解決策の根底にある企業のパーパス(社会における存在意義)についても深く考察しました。さらに、その企業が社会に及ぼす影響や重要性をより明確にするため、企業のロゴやスローガンについても併せて検討しました。
その後、「STEAM科学実験」でクリスタル(結晶)に関する実験を行いました。まず初めに、たくさんの石の中から特徴的な見た目を持つ水晶などの鉱物結晶を探すゲームを行いました。その後、身の回りの結晶や化学物質の結晶の構造について講義を受けて学んだあと、再結晶させた化学物質を顕微鏡で観察しました。化学物質の結晶の形や、偏光板を通して見るとキラキラと色がつく様子を観察しました。最後に、化学物質の結晶構造をイメージしてビーズを使ったキーホルダーを製作しました。
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ランニング・テレフォン Running Telephone
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ランニング・テレフォン Running Telephone
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「私の最悪のアイデア」活動 An idea generation activity called My Worst Idea
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「私の最悪のアイデア」活動 An idea generation activity called My Worst Idea
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ワークショップの「第2フェーズ」 In the second phase of the workshop
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会社のスローガンについて Company Logo
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会社のロゴについて Company Slogan
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チームロゴをデザイン Design a team logo
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チームロゴをデザイン Design a team logo
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チームのロゴおよびスローガン入りTシャツ完成!They created team-specific T-shirts with logos and slogans.
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STEAM科学実験 STEAM Science Experiment
【3日目 2024年8月8日(木)】
朝一番の活動として「ペンギンライン」というアクティビティが実施され、様々な手法を用いて人とのコミュニケーションを取る練習を行いました。この活動は、その後の最終発表に向けた準備やリハーサルに向けて、チームの結束が一層強まることを狙ったものです。
最終発表では、多くの保護者が、子供たちの成果を見届けるために白山麓キャンパスに集まりました。生徒たちは「自分たちが見たい将来に向けた社会を考えよう」のテーマに基づき、英語でアイデアを発表しました。発表内容は、取り上げた社会問題、その問題から生じる課題、問題発生の原因に関する考察、そして2つの解決策を発表しました。さらに、解決策を提供する自分たちの会社の名称、企業の目的、ミッション、ロゴ、スローガン発表し、社会問題に対する解決案を提案しました。
発表後、保護者たちは「最も素晴らしいチーム」を選び、投資を催した投票を行いました。その結果、2つのチームが優秀賞として選ばれ、コイン(表彰状)が授与されました。
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ペンギンライン Penguin Line
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最終プレゼンテーション司会を務めたドミソン・アブワン先生、クリシア・アティロ先生 The final presentation will be hosted by Domyson Abuan sensei and Krishia Atillo sensei
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Team P6, Topic: Lack of sleep
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Team TSK2, Topic: Disparity by Meritocracy (In Academic levels)
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Team RYMSH, Topic: Wildlife nuisance
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Team Hachapy, Topic: Distracted while walking
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Team Pentagram, Topic: SNS slander
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Team IKYKH, Topic: Lack of exercise
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コイン(表彰状)が授与 ICT Coins (certificates) were awarded.
サマーキャンプには、年齢や学校、出身地など異なる多様なバックグランドを待つ参加者が集まり、それぞれの知識や経験を活かして多角的にアイデアを出し合いました。このような新しい価値を生み出すための思考法やプロセス、協働によるモノづくりやストーリーづくりの経験は、生徒たちの今後の学びに役立つことでしょう。一人でも多くの生徒がこの体験に魅力を感じ、入学に繋がることを期待しています。
間加田 侑里