こんにちは。デザイン&ファブリケーション部顧問の林 道大です。9月12日(土)と13日(日)に金沢工業大学で開催された、第31回日本顔学会大会(フォーラム顔学2026)に参加してきました。フォーラムでは、人間の顔に関するさまざまな研究について発表したり、顔に関係する商品が展示されたりしていました。例えば、メイクアップに関すること、顔の印象に関すること、顔の認識に関すること、人間以外のロボットや動物の顔のこと、似顔絵に関することなどです。学会では口頭発表29件、ポスター発表25件のほかにデモ展示6件、企業展示5件があり、全国から175名の参加者がありました。

本校からは4年生の沖山 琳世さんが、モナリザの視線に関するポスター発表を行いました。タイトルは「ステレオ実写画像からのオフセットモナリザ効果(oMLE)を誘発する顔画像の合成手法(Facial image synthesis inducing the offset Mona Lisa Effect (oMLE) from stereoscopic photographic images)」です。簡単に内容を紹介します。写真や絵画のなかの人をいろいろな方向から見たときに、見ている人に視線が合ってしまうことがあります。これは「モナリザ効果」と言われることが多いです。発表した研究では、そのモナリザ効果が生じる画像と、生じない画像の違いを、実際の人間の写真を加工することで実験して確かめました。
沖山さんは画像のモデルとなるために、何日にもわたって何度もモデルとして写真に撮られたり、画像の評価実験をしたりして、夏休みの間に準備しました。その成果を会場でポスターセッションの形式で発表しました。発表には多くの参加者が聞きに来られ、ポスター前ではいろいろと議論が繰り広げられていました。日頃は指導教員と話すことが多いのですが、学会会場では他大学の教員や、企業の研究所の方々、あるいはイラストレーターなどと、いつもとは違うさまざまな意見交換ができたのではないでしょうか。さらに、閉会式では日本顔学会の前学会長の名前が付けられた「菅沼賞」をいただくことができました。また会場ではイラストレーターの方に似顔絵を描いてもらっていました。

今回は、地元での開催でしたが、今度は日本全国、さらには海外での発表にも意欲的に参加してほしいと思います。

デザイン&ファブリケーション部
顧問 林 道大

発表前で少し緊張する様子

Looking a little nervous before the presentation発表前で少し緊張する様子

Explaining the research研究を説明している様子

A venue bustling with participants盛況な会場の様子

Receiving the award表彰され少し照れている様子

The award certificate頂いた賞状


  こんにちは。国際高専の白山麓キャンパスで英語を教えているジェームス・テイラーです。今回、夏休みに行われたイベントについてお話したいと思います。

  2026年8月18日(火)、白峰で子供向けのイングリッシュカフェを開催しました。このイベントは、尾口コミュニティセンターと白峰コミュニティセンターが共同で実施している交流行事で、今年は白峰小学校から7人(全校生の半分以上です!)とかわちこども園から1人が参加し、彼らの保護者や弟・妹達も見学者として参加してくれました。

 今年も8月はとても暑かったのですが、幸い白峰コミュニティセンターのスタッフの方が参加者全員のためにアイスを持ってきてくれました!まずアイスクリームを食べながら、僕が3冊の英語の絵本を読みました。1冊目は「Leo the Late Bloomer」(作:ロバート・クラウス)です。この本は、他の子たちより成長が遅いライオンのレオ君のお話しで、みんな成長するペースが違うので心配はいらないというメッセージが込められています。2冊目は「The Smartest Giant in Town」(作:ジュリア・ドナルドソン)です。新しく買ったオシャレな服を、困っている友達にあげる巨人のお話です。そして3冊目は「They All Saw a Cat」(作:ブレンダン・ウェンゼル)です。同じ1匹の猫でも、生き物によって見え方が違うというお話です。これらの絵本には、子どもたちだけでなく大人にとっても大切なメッセージが込められています。

 次は体を動かすゲームの時間です。子供たちは、椅子取りゲーム(音楽が流れている間は円形に並べられた椅子の周りを歩いたり踊ったりして、音楽が止まったら座るゲーム)をしました。椅子の数は毎回子どもの人数より1つ足りないため、毎回誰か1人がアウトになります。子どもたちは、楽しすぎてこのゲームを3回もしました!

 最後に少し特別なルールのあるビンゴゲームをしました。それは、子どもたちがゲームをする前に自分のビンゴカードを作らなければいけないというルールです。子どもたちは、3冊目の絵本「They All Saw a Cat」に出てきた動物の英語名を学んでから、僕が言った動物の絵をビンゴカードの好きなところに描きました。そして、カードを完成させた後でビンゴゲームを楽しみました!コミュニティセンターのスタッフの方々が、参加した子どもたち全員のために景品とイベント後に持って帰るプレゼントまで準備してくださいました。

 今年も白峰の子どもたちと一緒に楽しい時間を過ごせました。準備や運営に尽力してくださった尾口コミュニティセンターと白峰コミュニティセンターのスタッフの皆さんのおかげで、とてもいいイベントになりました。心より感謝いたします。

ジェームス・テイラー

 こんにちは田中 駿太郎です。私は今、絶賛ニュージーランド留学中の17歳3年生で、そろそろ18歳になるといったところでございます。そんな人生の変化が大きい時期にニュージーランドで生活しているわけですから、学ぶこともたくさんあります。もうすぐ5か月になりますが、いろんなことを学びましたし、いろんなことが変わってきました。全部を自覚しているわけではないけれど、明確に変わったなということは多々ありました。
 そこで今回は一つ、「これだな」と思った考え方を伝えられたらなと思います。題して「留学だからこそ学べた言語力」です。もう先に結論です。「数字で表せない英語力をつけられるのは留学だけ」。留学では、数字では表せない英語力を学べますよ。そういったお話になります。 
 この考えに至るまでにはいろいろありまして、具体的なストーリーがあったわけではないのですが、一つ挙げるとするならば体調不良の時です。8月。NZは冬真っただ中。ちょっとした不注意で風邪をひいてしまったのです。その時にホストマザーに自分の体調を伝えないといけない。頭が痛くて、鼻水が出て、関節が痛いみたいなことを伝えるのが本当に大変でした。もちろん症状を指す単語を知らなかった、というのが大きいのですが、それ以上に壁になったのが言い換えです。
 英語学習にはパラフレーズというテクニックがあります。簡単に言うと、英文を知っている易しい単語で言い換えるという技術です。これが私は本当に苦手でして、うまく伝わらなかったわけです。「日本語の文をそのまま英語にしたい」「ニュアンスを維持したまま英語にしたい」と思ってしまうのです。それはなぜか。物の唯一性という持論を考えてしまうからです。
 皆さんが知らないものを見たとき、自分の知っているものに例えるじゃないですか。例えば、「カエルは鶏肉みたいな味がする」みたいなことを聞いたことはありませんか。でも、カエルは絶対にカエルの味じゃないですか。鶏肉なわけないじゃないですか。カエルも鶏も普段から食べる人にとっては、鶏肉は鶏肉だし、カエル肉はカエル肉なのです。
 それと同じで、と言うとなんかちょっと違う気もしますが、言語も翻訳するとき、自分の言語にあるものに持ってくるわけです。Telephone=電話というのは当たり前ですが、そもそも電話は欧米で開発され、ギリシャ語の「tele(遠く)」と「phone(声)」という言葉をもじってTelephoneという言葉が生まれました。それを日本に持ってくるとき、「どう表現しようか」となり、電気を使って遠くの人と話す機械というものの要点を取って、「電話」という言葉ができたわけです。海外で telephone と言うと、やや古い固定電話を連想されることがありますが、日本で「電話」と言えば、まずスマートフォンを思い浮かべるでしょう。
 このように、英語のものを直接日本語にしたものですらニュアンスに齟齬があるのですから、これが慣用句とかになるとなおのことです。つまりは、英語のコレ=日本語のコレという単純な対応ができないわけです。だからニュアンスを維持しようとすると、ある言語で作られた意味・認識・感情を分解して、別の言語の体系の中で近い形に再構成するという作業になるわけです。これはもう、言語のプロにしかできないんじゃないですか。そんなの無理でしょう、と私は思ってしまうのですよ。だからパラフレーズを苦手に感じてしまうのです。
 結局はこう言えば多分伝わるだろうと妥協してしまう。それでも心のどこかでは、日本語のニュアンスをできるだけ失わずに英語に持っていきたいと考えてしまうわけです。これは英語力というより、言葉そのものをどう扱うかという感覚です。単純に日本語や英語だけの話ではなく、タイ語や中国語、アラビア語など、それぞれの文化的背景によっても変わってきます。さらに突き詰めると、同じ言語でも、その人がどこで暮らして、何を見て、誰と話してきたかによって、言葉から受け取るものは変わってくるのですよ。
 他の例えを出しますと、mateという言葉。イギリス英語ではよく使われますし、アメリカ英語ならbroのような言葉があります。「友達」や「親友」のような意味ですが、親友でなくても軽い感じで使える、すごくふわっとした言葉です。そして、そのmateに対する印象も人によって違います。自分が「mate」だと思っている人が、すごく賑やかな人で、お酒を飲んで「Yo, yo, mate!」みたいな人だったら、mateに対して賑やかで溌剌とした印象を持つかもしれません。でも、自分にとってのmateは、静かに腹を割って価値観について話し合えたりする相手かもしれない。だから、人によっても意味が変わります。辞書的な意味は同じでも、その言葉から受ける距離感は人によって変わります。 
 つまり、言語は単純な単語と文法の集合ではないのです。言語を学ぶということは、突き詰めれば、その人の文化や環境、そしてその人自身を学ぶということなのです。その相手自身が何を見て感じて、今そこに立っているかを学ぶっていうことなのです。これが留学してからずっと伝えたかったことです。
 留学中だと日本語についてもいろいろ見つめ直すことがあります。日本語でも、この人はこういう環境で、周りにこういう人がいて、そういう人たちと話してきたから、ちょっと言葉が強いかな、みたいな。それと一緒なんです。伝わる、伝わらないではなく、受け取り方や感じ方の話です。そういうことは本当に留学や渡航でしか感じられないと思います。だから単純に英語を勉強するために海外へ行くのではなく、自分が当たり前だと思っている感覚から一度外に出ることで、自分の立ち位置や、言葉と環境の関係を実感できます。私は、そういう俯瞰した視点を得ることができました。 
 というわけで、最初に言った「数字で表せない英語力をつけられるのは留学だけ」というのは、相手の受け取り方や、その人の言語、文化、環境、そしてその人自身のことを考え始めたときに得られる、もう一段階上の、数字じゃ測れない英語力。履歴書には載らないけれども、自分の中には絶対に価値のある力。そういう力を身につけられるのは、留学した者の特権なのではないか、という話でした。
 長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。これから留学する人や、留学に興味のある人に伝われば幸いです。
 田中 駿太郎でした。


 こんにちは。私はマレーシア出身の1年生アディ・ロヒザムです。夏休み中の2026年8月8日、人生で初めてゴーカートレース大会に参加する機会を得ました。
 私が出場したのは、PROJECT KAR7INGが主催する「Rookie Rush Karting League 2026」の第4戦です。私はジュニアカテゴリーに参加し、270ccエンジンを搭載したSodi RX8というゴーカートを運転しました。このカートは直線で最高時速約60kmに達します。予選と決勝では、それぞれ別のカートが用意されていました。
 カート競技にはさまざまな種類やクラスがあり、私はまだこのスポーツを始めたばかりです。今回が本格的なサーキットレースへの初挑戦でした。
 予選は私にとって厳しいスタートとなりました。リアタイヤのグリップに苦戦し、5回ほどスピンしてしまいました。また、3周目のタイムアタック中には友人がコース中央でスピンし、避けきれず接触してしまいました。幸い大きなけがはなく、そのまま走行を続けることができました。
 難しい予選ではありましたが、16台中11番手で予選を終えました。

 


 





 決勝は11番グリッドからのスタートでした。私はとても緊張していました。スタートシグナルの赤いランプが一つずつ点灯し、そして突然消灯。全車が一斉に第1コーナーへ向かって飛び出しました。


 しかしスタートはうまく決まらず、4つ順位を落として15位まで後退してしまいました。それでも追い越しのチャンスを探し続け、周回を重ねるごとに少しずつ順位を上げていきました。そして迎えた最終ラップ。最後のコーナーでチャンスが訪れました。前を走るドライバーのすぐ後ろにつけ、仕掛けるタイミングを待ちます。そしてコーナー進入で勝負をかけ、見事にオーバーテイクに成功しました。
 そのままチェッカーフラッグを受け、10位でフィニッシュしました。

 私にとって、この大会は単なるレースではありませんでした。以前からレーシングカーに乗ってみたいという夢があり、今回初めて実際にサーキットを走り、競技としてレースに参加できたのです。
 ミスをしたことも含め、すべての経験を楽しむことができました。サーキットの雰囲気はとても温かく、自分もこのコミュニティの一員になれたような気持ちになりました。そして、もっとレースをしたい、もっと上手くなりたいという思いが強くなりました。
 もちろん、まだまだ学ぶべきことはたくさんあります。私は経験豊富なカートレーサーではなく、まだスタート地点に立ったばかりです。しかし、だからこそ今回の経験は私にとって大きな意味を持っています。

 レーシングドライバーを目指している人へ伝えたいことがあります。フォーミュラカーでもGTレースでも、あるいは別のモータースポーツでもかまいません。夢を追いかけるうえで、今の自分のスタート地点を理由にあきらめないでください。
 最初から誰よりも速くある必要はありません。すべてを知っている必要もありません。大切なのは一歩を踏み出し、学び続け、目標に向かって努力を重ねることです。
 もしレーシングがあなたの夢なら、ぜひ挑戦してみてください。挑戦しなければ、自分がどこまで行けるのかは決して分からないのです。

アディ・ロヒザム

アントニーさんと歩く
ポーリン・ベアード


国際高専では、学生一人ひとりが「SHINE IN YOUR OWN WAY(自分らしく輝く)」ことを大切にしています。今回は、そのような学生の一人を紹介したいと思います。

彼の名前はプルバ・アントニーさん。2年生の学生です。平日の午後4時45分頃になると、ほぼ毎日のようにキャンパス内を歩いている彼の姿を見かけることができます。体育館、寮、温泉、食堂、本館、校舎を巡るコースを何周も歩いています。
最初は、ただ彼が歩いていることに気づいただけでした。しかし、ある日曜日に私も一緒に歩いてみることにしました。歩きながら話をしているうちに、彼がこの時間を利用してインドネシアにいるお母さんと電話をしていることを知りました。それ以来、私たちは平日の放課後を中心に、ときには週末にも一緒に歩くようになりました。彼のおかげで、「歩くこと」の価値に改めて気づかされたのです。

本校には、バスケットボールやバドミントンなどのスポーツで活躍する学生もいれば、学業で優れた成果を上げる学生もいます。アントニーさんもそうした活動を楽しみ、勉学にも励んでいることでしょう。しかし、私の目を引くのは彼のシンプルな日課を続ける姿勢です。午後4時45分頃から、夕食のために食堂が開く午後6時30分頃まで、彼は黙々とキャンパスを歩き続けます。最も多く歩いた日には、なんと17周もしたそうです。私たちも何度か、散歩を終えたその足で直接食堂へ向かい、夕食を共にしました。


私がこの習慣を始めたきっかけを尋ねると、アントニーさんの答えは意外にもとてもシンプルなものでした。「毎日歩こうと思った特別なきっかけはありません。ただ、お母さんに電話したり音楽を聴いたりして、一人の時間を過ごしたかったのです。座っていると退屈だったので、歩いて体を動かそうと思いました。」彼にとって、この散歩の時間は故郷とのつながりを感じる時間でもあります。「一番信頼している母と、インドネシア語で話したかったのです。」

この2か月の間には、ほかの学生たちも時折私たちの散歩に加わってくれました。歩きながらの会話は自然と広がり、家族のこと、趣味、将来の夢、悩み、そして日常の出来事など、さまざまな話題について語り合います。ときには、何周もほとんど言葉を交わさず、静かな時間を楽しむこともあります。

アントニーさんは、散歩の一番の魅力について次のように話してくれました。「体を健康に保ちながら、どんなことでも気軽に話せるところです。また、将来的にはもっと多くの学生に参加してほしいと願っています。みんなで健康を維持しながら、たくさんの話を共有できたらいいなと思います。」彼と歩く時間は、単なる運動以上の意味を持っています。それは友情を育み、自分自身を見つめ直し、人とのつながりを感じる時間です。一見すると何気ない散歩ですが、実はとても意義深い活動なのです。彼は、自然の中で過ごし、山の新鮮な空気を楽しみ、健康的な習慣を続けながら、家族や友人との会話を大切にするという、もう一つの充実したキャンパスライフのあり方を静かに示してくれています。

最後に、私は彼に「歩くのは退屈だと思っている人へ何か伝えるとしたら?」と尋ねました。すると彼は笑顔でこう答えました。「歩けることに感謝してください。誰もが当たり前に歩けるわけではないのですから。」

国際高専では、学生一人ひとりが自分らしく輝くことを応援しています。
私は、アントニーさんがまさにその姿を体現していると思います。

ポーリン・ベアード

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