こんにちは。物理科目担当の伊藤 周です。今回は2025年2月14日(金)および18日(火)に行われたイラストワークショップについて書きます。白山麓キャンパスでは2月になると「課外活動期間」と呼ばれる特別な期間が設けられます。この期間には、普段の授業では行えないワークショップなど様々な課外活動が企画されます。
イラストワークショップは昨年に引き続き、イラストレーターの伊吹revさんをお呼びして開催されました(伊吹さん、今年もありがとうございました!)。
今回のテーマは「同人誌(合同誌)を描いてみよう」ということで、昨年のイラストワークショップで生まれた国際高専オリジナルキャラクター「栗原あかねちゃん」をテーマに同人誌を作成しました。
初日は伊吹さんからイラストレーターという職業、キャラクターや同人誌という媒体についてのレクチャーがあり、その後、参加した学生一人一枚イラストを作成しました。2日目にそれらをまとめたデータを印刷し、製本作業を行いました。カッターで裁断し、ホッチキスで留める手製本のやり方で、なかなか苦労しながらでしたが、かなりクオリティの高い冊子ができました。
今回参加した学生たちは、もともと絵を描くことが好きな学生が多かったこともあり、自分の描いたイラストが同人作品として完成していくプロセスを楽しんでいてくれたようでした。私自身は絵を描きませんが、目を輝かせている学生を見ると、このワークショップを企画して良かったと思います。
最後に、伊吹さん、2日間のレクチャーありがとうございました!伊吹さんの丁寧で面白く、ためになるスライドや親切な指導をとても感謝しています。さて、来年はどんなことしましょうか?
伊藤 周
こんにちは。デザイン&ファブリケーションクラブ顧問の林 道大です。後学期定期試験が終了したので、学生たちに気晴らしになって、おもしろい企画はないかと探していました。そこで、なにか壊すとストレス解消になると言われていますし、身近なところに修理できなくて処分しようと思っていたプリンタが2台ありましたので、「プリンタ分解コンテスト」を行うことにしました。ただ壊すだけではもったいないので、分解の美しさをコンテスト形式で競い合うことにしました。犠牲になる2台のプリンタは、両方ともA3サイズ対応のインクジェット形式のプリンタです。プリンタには、用紙を運ぶ機構として各種の「機械要素」、各モータやプリントヘッドを駆動する「電気回路」、タッチパネルなどを制御する「電子回路」がバランス良く組み込まれていて、分解するといろいろと勉強になる優秀な機械です。
コンテストは2025年2月1日(土)の午後に行われました。総勢7名の学生が参加しました。4人と3人の2チームに分かれて、コンテストが始まりました。
まず、学生たちはプリンタの外観を観察するところから始め、「ねじ」が見えていないか、どの部分が開くかなどを確認していました。家庭用のプリンタは、見栄えを良くするために「ねじ」を隠してある場合が多く、学生たちは簡単に見つけられないようでした。それでも、良く観察することで外せるねじを見つけて、外側のカバー等から分解を進めていきました。
次第に分解が進んでいくと、プリンタ内部の「軸・軸受」、「歯車」や「ベルト」等の機械要素が見えてきます。それらは正しい工具を使って分解する必要があるので、工具の種類や、安全な正しい使用方法などを教員から学びながら進めていきました。途中で潤滑グリースやインクが飛び散るハプニングなどもありましたが、2時間の挑戦でかなり詳細な箇所まで分解が進みました。
最後は、分解した部品をきれいに並べて分解作業は終了しました。ここでも、材質別に分けようとか、機能別に分けようとか、大きさ別に分けようとか、いろいろアイデアを出して相談していました。結局、両チームとも基本的には材質別に分別したようです。その方が廃棄処分したり、リサイクルに出したりしやすいというだと思います。工具の使い方や、安全への配慮などの厳正な審査の結果、1年生の男子学生で構成されたチームが優勝しました。優勝チームには、スナック菓子段ボール箱いっぱい分が、優勝賞品として送られました。
それにしても窓ガラスの向こうの積雪がすごいです。本校ではこのようなインドアでの課外活動もありますが、スキーやスノーボードといったアウトドアでの課外活動も多くあります。これからも、学生たちが元気にさまざまな活動に参加することを期待しています。
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Examining the printerプリンタを観察
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Arranging component parts部品の並べ方を検討する
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2nd place teamおしくも準優勝となったチーム
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Winning team!優勝したチーム
こんにちは、白山麓高専事務室の間加田 侑里です。今回は、2025年2月21日(金)に開催された「ICT Startup Competition 2025」について紹介します。
国際高専では、グローバルイノベーターの育成を目指し、白山麓キャンパス並びに金沢キャンパスの各キャンパスに、ビジネスアイディアを形にするためのメーカースタジオの環境整備を進め、更にはイノベーション基礎やビジネスマネジメント基礎といった科目も整備し、ビジネスマインドの醸成にも力を入れています。
そのような中、昨年度に引き続き、本年度も第2回となる「ICT Startup Competition 2025」が金沢工業大学のイノベーションホールで開催されました。尚、同イベントは全て英語で行われ、質疑なども英語で実施されました。
午前中には、パネルディスカッションが行われ、講師として北陸先端科学技術大学院大学 未来創造イノベーション推進本部 特任教授の内田 史彦教授、タイ王国のスタートアップ支援機関であるナレッジ・エクスチェンジよりマタス・ダニエラビシャス氏、TSFC Securities Public Company Ltd.,副社長のキッティナンド・ピタヤプリチャング氏、スタートアップ・ウィークエンド金沢リードオーガナイザーの増井 大樹氏が登壇し、海外と日本のスタートアップ事情について活発なディスカッションが行われました。
特に海外と比べ、日本ではまだまだスタートアップ事業は始まったばかりであり、近年日本政府も5か年計画を打ち出し、日本国内におけるスタートアップの創出に対し多額の資金援助を含め活発な動きが進んでいることが紹介されました。
また、午後のセッションでは、ベトナム、マレーシア、タイ、日本の各大学や高専の学生によるピッチングイベントが開催されました。今回はアジア地域の学生も参加し、オンラインと対面両方を活用したイベントとなりました。ピッチングでは、3分間の発表と、9分間の質疑応答が行われ、パネラーを務めた各講師による鋭い質問に対し、発表者が戸惑いながらも真剣に受け答えする姿が感動的でした。国際高専からは3チームが登壇し、それぞれ緊張しながらも堂々とした発表が行われ、審査員からも高い評価を得ていました。
第2回目となる今回のイベントでは、海外からの学生も参加しての初めての国際的なイベントとなりました。各国の学生達はそれぞれの国の抱える社会的問題をどう解決するかといったビジネスアイディアを紹介するチームも多く、魅力的なピッチングも多く披露されました。
学生たちにとって、このようなピッチングイベントを通じて、自身のアイディアがどのような社会価値を生み出そうとしているのか、これまであまり考えた事のない、リアルな視点で物事を考えるきっかけになったことでしょう。
国際高専では、今後も高度な技術力を身に付けつつ、その力をどう社会に生かしていくかといったビジネスマインドも兼ね備えた、グローバルイノベーターの育成を推進していきます。
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Lapananrat Pantawat, a 1st year student and Sho Nakayama and Ruuna Nakazawa, a 2nd year studentsパンタワット・ラパナンラットさん(1年生)、中山 尚さん(2年生)、村井 優風香さん(2年生)チーム
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They won 3rd prize!3位を受賞
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Online participants from Vietnamベトナムからオンラインで参加
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Online participants from Malaysiaマレーシアからオンラインで参加
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Online participants from Thailandタイからオンラインで参加
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Malaysian student’s pitchマレーシア出身の学生たち
Yuri Makada
こんにちは。1年生の田中 駿太郎です。私は現在、白山麓キャンパスで寮生活をしていますが、こちらは1月下旬から大雪で外は真っ白。積もった雪は自分の身長を超えて、しかも雪質がさらっさら。人生で初めて見る光景にとても驚きました。
そんな中、2025年2月7日(金)に白山麓キャンパスからバスで15分程度の所にある白山一里野温泉スキー場へ行きました。希望した1年生と2年生が参加し、スキーが初めての学生は午前中にスキーレクチャーを受け、それ以外の学生は朝から自由にスキー・スノーボードを楽しみました。朝は快晴でしたが、お昼ごろに少し吹雪に見舞われ、その後は粉雪が舞う穏やかな天候となりました。
私は子供の頃からスキーをやっていたのでスキーレクチャーは受けず、人生3度目のスノーボードをしていたのですが、雪のコンディションが非常に良く、パウダースノーの滑り心地の良さと、“転んでも痛くない”ということに感動していました。
そして昼休憩、スキーレクチャーを受けていた学生たちと合流し、午後みんなで滑りました。スキーレクチャーを受けた学生たちは、みんな最初こそ慣れない様子でしたが、参加したうちの3名はすぐに感覚をつかみ、安定して滑れるようになりました。一方、他の2名は苦戦しており、何度も転んでいましたがあきらめず、引率の教員に教えてもらいつつ地道に滑り、最後の方にはある程度しっかりとした滑りができるようになっていました。
その頃、私はスノーボードを滑れるもののターンが少し歪で悩んでいたのですが、一緒に来ていた松下 臣仁先生に指導してもらいターンするときの目線と傾斜に対する体の角度、それとひざと腰の使い方を直したところ、以前よりも断然スムーズに滑れるようになりました。松下先生のアドバイスはとても的確で、苦手だった動きもすぐに改善できました。しかし、楽しい時間はあっという間で、まだまだスノーボードを滑り足りないという気持ちが残りました。次回はさらに上達できるよう、また機会を見つけて行きたいと思います。
田中 駿太郎
こんにちは。昨年日本で放送されたドラマ「不適切にもほどがある!」に登場する鬼教師の小川ではなく、フレンドリーな方のハヤト・オガワです!白山麓キャンパスでは薄暗い冬の季節を迎えていますが、今学期の終わりを迎え来年度へ向けて新たな期待と目標に満ちているところです。私の経歴はプログラミングと電気通信学に関する電気工学です。設計、作成、修理したりすることを楽しんでいます。
2025年1月23日(木)、トッサ・メブサヤ先生と私が担当する「ビジネスマネジメント基礎」クラスの最終日でした。この日は、ビジネス提案の最終発表を行いました。この提案は、新たな問題点の策を見出し、学生たちが学校生活を送るにあたり役立つアイデアを3~5分間で行うピッチ形式です。学生たちは後学期授業第 5週からチームに分かれて学校生活やその周辺で直面した問題を取り上げ、解決策に取り組んできました。学生たちの考えたビジネス提案を紹介します。
最初のグループは、JR鉄道の学生割引の申請、取得、使用の手続きを改訂したいと考えました。この提案は、JR社、学生、そして書類を準備する学校事務局スタッフが対象です。現在の手続きでは時間と手間がかかってしまいます。そこで学生たちは、アプリを活用した、より効率的な解決策と確認システムを考え、またこれらはすべてJRのチケットシステムで管理する形にしました。アプリと確認システムには優れたセキュリティとユーザーID確認チェックが備わっており、学生利用者とJRの両方によって正しく使用されることが保証されるものです。また、チェックインとチェックアウトシステムを更新し、学校と連携してIDチェックや割引購入の承認を行うWebアプリケーションを作成することで、JRの既存の発券システムと改札に新しい機能を追加します。また、強力な収益モデルと持続可能なライフサイクルも提案しました。
2番目のグループは、この地域とキャンパス内に存在する大量のカメムシについてです。このグループが提案した解決策は、レーザー光源を使ってカメムシと特定された虫を焼却する小型ロボットでした。カメムシを駆除するたびに、利用者は1匹につき料金を支払うという新しい支払い発想が備わっています。この収益モデルにより、住宅所有者やロボットの利用者は会社からロボットをレンタルして、カメムシの発生を心配せずに暮らせるようになります。
3番目のグループは、カフェテリアのスタッフとの交流や、食事の準備および消費の過程にもっと関わりたいと考えていました。このグループは、ゴードン・ラムゼイの「キッチン・ナイトメアズ」(2007年アメリカで放送)という番組のコンセプトを活用し、料理のコーチを招いてメニューを一新したいと提案しました。学生たちは、カフェテリアのスタッフに提案を伝えること、興味のある料理と馴染みの味を伝えること、食べ物を通じてアイデアを共有すること、どのようなものを創り上げることができるかを考えました。そして、キッチンスタッフと様々な料理やテーマについて意見を取り入れ、新たな案を考えるワークショップのような体験を提案しました。収益モデルは、学校や会社の施設およびカフェテリアのケータリングの規模に応じて1回限りの料金となります。
4番目のグループは、居住エリアや寮内での騒音問題に取り組み、大声や騒音が発生した際の警告と、注意喚起を考えました。このグループは、各部屋の騒音ピーク時のレベルを追跡し、騒音発生者への警告と中央システムに問題とパターンを知らせる小型のデバイスを考案しました。システムとデータセットは、センサーと監視システムのレンタルとして施設管理会社へ定期販売されます。
5番目のグループは、黒板の読みにくさを解決するため、それをデジタル化する方法、そしてAIの助けを借りて読みにくい手書きのメモを解読する方法を解決したいと考えました。対象となるのは、座席の位置や目の状態により黒板が見えづらい学生です。このビジネスは学習施設への定期販売で、学生へのデジタルメディア費用を含めすべての人を対象に簡単にアクセスできるようにしたものです。
今回行ったビジネス提案は、アメリカのテレビ番組「シャークタンク」のようなビジネスピッチです。出場者は限られた時間で利害関係や投資家に魅力や有益なポイントを簡潔に伝え、製品やサービスへの投資に対する関心と信頼を得るという形式で行われました。
ハヤト・オガワ